2010-01-01から1年間の記事一覧

Tech Village(直流送電を前提としたインフラ整備)

CQ出版のTech Villageに「直流送電を前提としたインフラ整備の検討が進んでいる」と言うタイトルでコラムが掲載されました。http://www.kumikomi.net/archives/2010/12/co48cl03.php是非ご覧下さい。

First Solar社のCdTe素材

太陽光パネル生産世界1位のFirst Solar社が使っているII-VI族の半導体のCdTeは比較的安く、CdもTeも割と豊富に採掘されるそうです。Te(Tellurium)はレアメタルの一種ですが、採掘量はアメリカ(50 t)、ペルー(37 t)、日本(24 t)、カナダ(11 t)(英語版のWiki…

太陽光発電パネルの2011年の予想競争力

下図が、GSM Researchによる「太陽光発電パネルの2011年の予想競争力」の図です。オリジナルはこちらにありますので、拡大してみる場合は参照して下さい。 縦軸がワット当たりのモジュール単価、棒グラフの横幅が各社の年間生産量を示しています。 「ワット…

2010年は1年間で太陽光発電が15ギガワットの伸び

GTM Researchによると、2010年の太陽光発電のインストール量は全世界で15ギガワットに達したもよう。ドイツだけで、2010年の1月〜6月の半年間に3.8ギガワットが新規に稼働したらしい。(元ネタは昨日と同じでこちら。) 2013年の1年間の新規インストール量予…

2010年/2013年の太陽光パネルの出荷予想

GTM Researchによる、2010年と2013年の太陽光発電パネルの出荷予想です。 ちょっと、「?」な所もありますが、そのまま出します。元ネタはこちら。シャープは使うテクノロジーによって、2ヶ所に分かれて出て来ます。 このリストは、発電量だけでなく、effic…

1万ページビュー

本日、当ブログ開設以来、累積で1万ページビューを達成しました。皆様のご愛読、大変ありがとうございます。 これからも、「クリーンテックのちょっとした知識が得られるブログ」を目指して頑張りたいと思います。 阪口幸雄

WALL-EとCdTe

香港のホテルで、On Demand Movieがタダだったので、2008年に一度見たPixar製作の「WALL-E」を久々に観た。筆者はこれまで数百本の映画を見ているが(飛行機の中が多い)、「WALL-E」は間違いなくベスト5に入る。もしまだ観ていない人がいたら、是非DVDを買…

香港のホテル

クリーンテックには関係無い話です。 今回、香港には4泊しましたが、2泊ずつ2つのホテルに泊まりました。そのレポートなど。 Harbourview Hotel 香港島側 MTRのWan Chai駅から歩いて10分 Convention Centerのそば 良い点 部屋が広い 新しくて清潔 値段も7…

アメリカに於ける再生可能エネルギー発電のTax Grant Programの延長が決定

延長を議会が承認しなければ今年末に切れ、再生可能エネルギーを用いた発電のスリーダウンになるだろうと言われていたTax Grant Programの延長が12月16日の夜にオバマ大統領がサインして決定しました。 このTax Grant Programはもともとブッシュ政権が始めた…

照明の効率とは(3)

しつこく続きます。 LED電球を色々比べているこのサイトは非常に役に立ちますが、このうちシャープのLED電球は、消費電力が多めだが、かなり明るいらしい。このうち「DL-LA62L」は全光束610lm。ランプ直下の明るさが白熱電球の60ワット以上の840ルクス。 右…

照明の効率とは(2)

明るさに関しては、昨日書いた様に「光束」「輝度」「光度」「照度」とか色々な物理量があるが、そのなかで、「光度」の単位である「カンデラ」が「SI基本単位7つ」のうちの1つである。(なお「SI基本単位7つ」をおさらいすると、長さ(メートル)、質量…

照明の効率とは(1)

先日、wikipediaから、 白色LEDでは、他の照明と違って発光成分のほぼ全てが可視光領域であり紫外や赤外領域には無視できるほどしか発光していないため、電力の変換効率は最大で34%と、蛍光管の25%、白熱電球の10%と比べて効率がかなり良い と引用したが、も…

最大電力点追従装置(MPPT)

もちろん、屋根の上にある太陽光パネルからの直流電力でLED電球を灯すのは簡単ではないが、方向的には是非そうあって欲しいと思う。 ということで、太陽光発電についておさらい。 太陽光パネルは、太陽光があたることにより「光起電力効果」により発電するこ…

LED照明を直流で点灯させるには

LEDは直流(DC)で動くので、コンセントから来ている交流(AC)をあの小さなソケットの中で「AC→DC変換」しなければいけない。ここでロスが起きるのでエネルギーが勿体ないし、ノイズの発生源になったりする。変換ロスは熱になり、その熱を逃がす為にまた放…

電気を使う場合(照明)のエネルギー効率

発電過程におけるエネルギーのロスを色々書きましたが、もう一度このアメリカに於けるエネルギーの消費フローの図を見ると、発電で消費する40エクタ(10の18乗)ジュール(以下EJ)のエネルギーのうち、利用されるのが14 EJ、無駄になるのが26 EJです。65%が…

Tech Villageにコラム掲載

「トーマス・エジソン vs. ニコラ・テスラ,130年後の決着」という仰々しいタイトルで(編集部が付けた)、Tech Villageにコラムが載りました。是非、ご覧下さいませ。 なお、句読点が「,.」になっており非常に見にくいので、編集長に「、。に変えようよ〜」…

熱を利用する

考えてみると、熱を仲介物にしたのが悪いのでは無く、燃料を火で燃やした結果できた「熱」を運動エネルギーなり電気エネルギーなりに変える際の効率があまりに悪いのだろう。 「燃料(例えば薪)」はそのままでは、車を動かす役に立たないから、これを一度「…

火を利用する

昨日の続きです。 人間が偶発的にせよ火を手に入れて、暖をとったり、灯りにしたり、生肉を焼いたり、野獣から身を守ったり、道具に使ったりしていたのは百数十万年前かららしい。 何らかの燃料(枯れ枝なのか、松やになのか、獣脂なのか)が、火による急速…

無駄になるエネルギー

一昨日のブログで「発電と輸送(車)で無駄になるエネルギーが多い」と書いたが、少し考えてみました。アメリカの発電はしばらく前に書いた様に(右に再掲)「石炭火力発電」が約50%で、あと「天然ガス火力発電」が20%、「原子力発電」が19%と続き…

色々なエネルギーの比較

昨日、アメリカに於けるエネルギーの消費の話しを書きましたが、「ジュール(Joule)」というのはなかなか便利な単位です。位置のエネルギーとか電力消費量とか太陽光エネルギーとか人間の消費カロリーとかを「ジュール」という単位で表せば比較出来ます。 と…

アメリカに於けるエネルギーの消費フロー

この図は、Lawrence Livermore National Labが作ったもので、少し古いですが、非常に面白いです。箱の大きさで見ずに線の太さで見て下さい。なお、PJとはPeta Jouleで、Petaとは10の15乗(千兆)です。クリックするとオリジナルサイズが見れます。 まず左側…

集光型太陽光発電(3)

集光型太陽光発電(CPV)の続きです。サプライチェーンの話。 この方式が今ひとつポピュラーでないのは、性能の良いCPV用の半導体セルを作って供給してくれる会社が少ないからだと言います。500倍とか1000倍にコンセントレートされた太陽光から40%と…

記事がだぶったので消しました

集光型太陽光発電(2)

昨日の集光型太陽光発電の続きです。 シリコンバレー(Mountain View)にあるSolFocus社も集光型太陽光発電システムを開発しており、今回20MドルをVCから集めました。これまでに190Mドル集めているとの事。但し、50Mドルを集めるはずが残りがなかなか集…

集光型太陽光発電

カリフォルニア州のロスアンジェルス地域をカバーする大手の電力会社のSouthern California Edison (SCE)社が、再生可能エネルギーを用いた21件の発電計画と契約(Power Purchase Agreement)を結んだと言うニュースです。元ネタはこちら。 これらの計画を全…

天然ガス価格と二酸化炭素の排出量と再生可能エネルギー

天然ガスの値段がここ1年間下がっています。2008年前半に10ドルを超えパニックになりましたが、2008年後半から下がり始め、2009年はほぼ4ドル台で推移しました。2010年になって少し上がりましたが、ここ数ヶ月は4ドル近辺です。元ネタ…

風力エネルギーの分布

昨日、アメリカにおける「太陽エネルギー」の分布図を出しましたが、今日は「風力エネルギー」の分布図です。元ネタはこちらのNREL(The National Renewable Energy Laboratory)のサイト。 年間の平均の風力エネルギーの図はこちら。両方の海岸(大西洋/太平…

太陽エネルギーの分布の比較

下図は、アメリカの各地における太陽エネルギーの分布図です。 一方、政府の政策(補助金)によりここ数年太陽光発電が大きく進んだドイツの太陽エネルギーの分布図は下図の通り。 両方とも、Solar Energy Industries Association (SEIA)のサイトにあるのを…

AWEAシンポジウム

アリゾナ州フェニックスで開かれていたAWEA(American Wind Energy Association)主催のシンポジウムから帰って来ました。以下、感想です。 良くも悪くも「アメリカに於ける風力発電の最前線ここにあり」という緊迫感一杯でした Symposium参加者も、ワシントン…

2010年の太陽光パネルの出荷

日本に行っている間に来ていた「Solar Industry」という業界紙から拾い読み。 IMS Researchによると、 PV(太陽光発電パネル)の出荷は今年のQ2まで6四半期連続で増え続けた Q2の出荷は4.4ギガワット しかし、在庫も非常に多くなっている Q2末(6月末)時…