電気を使う場合(照明)のエネルギー効率

発電過程におけるエネルギーのロスを色々書きましたが、もう一度このアメリカに於けるエネルギーの消費フローの図を見ると、発電で消費する40エクタ(10の18乗)ジュール(以下EJ)のエネルギーのうち、利用されるのが14 EJ、無駄になるのが26 EJです。65%が無駄になっているのですね。
さて、エネルギーを使う方はどうなっているでしょうか?例えば照明でどれ位エネルギーが有効に使われるか、WikipediaのLED照明の項目から引きます。

白色LEDでは他の照明と違って発光成分のほぼ全てが可視光領域であり紫外や赤外領域には無視できるほどしか発光していないため、電力の変換効率は最大で34%と、蛍光管の25%、白熱電球の10%と比べて効率がかなり良い。

う〜ん、LED照明は他より良くって34%ですか。やはり、残りの66%は熱になって逃げていってしまうのですね。LEDは電流を流すと熱くなるので、とにかく放熱が大切ですが、勿体ない事です。先ほどの図で家庭(Residential)でのエネルギー利用効率は、11 EJの利用に対して、活用されたのが7 EJ、無駄になったのが4 EJです。家庭へのエネルギ供給11 EJのち、4.6 EJが天然ガス、5 EJが電力、1 EJが石油、0.4 EJがバイオ燃料です。アメリカでは、ガスは暖房と調理と給湯に使われるので、そもそも「熱」が欲しいので、エネルギー利用効率はかなり高いと思われます。そうすると、やはり多くが熱になって逃げていく電気が問題ですね。発電時に65%無駄になり、照明として使う時に64%から90%も無駄になる。
(続く)