2019-09-01から1ヶ月間の記事一覧

HECOが計900MWに及ぶ再生可能エネルギー調達契約の詳細について公表

HECO社は、同社の再生可能エネルギー調達計画の詳細を公表した。同計画は今後、公共事業委員会(PUC)にて検討される。同社は約900MWの新規の再生可能エネルギーの調達を計画しており、米国の電力会社の単独調達としては最大規模である。 新規調達を目指して…

CPUCがルーフトップソーラーの予算や導入状況に関する年次報告書を公表

カリフォルニア州公共事業委員会(CPUC: California Public Utilities Commission)は、州のルーフトップソーラーに対するインセンティブプログラムの予算や申請状況を詳細に示した年次報告書を公表した。当該プログラムは2007年に設立された。本報告書の主な…

HECOがハワイ州における電気自動車充電インフラの需要に関する調査報告書を公表

HECO(Hawaiian Electric Companies)社は、同州における電気自動車用充電インフラの需要を調査した報告書を公表した。同報告書では、2030年までに現在の10倍以上となる3,651の公共充電器が必要になると試算している。また、2030年には46,720の民間充電ポート…

自動車排出基準に関し、カリフォルニア州が複数の自動車メーカーと自発的な枠組みを構築

トランプ政権が引き下げを行おうとしている連邦の自動車排出基準に関して、カリフォルニア州と自動車メーカーのグループは、代替案として自発的な枠組みを設定することに同意した。今回同意された主な内容は以下の通り。 • 2022年型から2026年型のモデルにつ…

=脱炭素の話(10)=

(1) 米国で1年間に消費されるエネルギーは107 EJ(エクサ ジュール)であるが、1時間あたりに太陽から地球に届くエネルギー量は620 EJ。(2) 年間では、620EJ x 365日 x 24時間 = 5,431,200 EJのエネルギーが降り注いでいる。(3) この巨大なエネルギーは空気や…

=脱炭素の話(9)=

数日前に投稿した「米国のエネルギーの流れ」に前後を追加してみた。(1) 全体の消費エネルギー(107 EJ)のうち化石燃料は86 EJであるが、これは数億年前に光合成により成長した植物が地中に埋もれ炭化水素となったものである。 光合成:CO2+太陽光→C+O2 炭化…

=脱炭素の話(8)=

しつこく続きます。最初の図は、全米のガス火力発電所のCapacity Factor(設備使用率)の推移。 (←発電効率では無いです)(1) Combined Cycleは平均で50%程度だが、徐々に増える傾向にある。夏場は需要が増えるので高くなる。(2) 反対に、Combustion Turbineは…

PGE社が新たなデマンドレスポンスの実証プログラム「Smart Grid Test Bed」を開始

オレゴン州のユーティリティ企業であるPGE(Portland General Electric)社は、同社管轄地域の3つの地区で実施する複数年のパイロットプロジェクト、「Smart Grid Test Bed」を開始すると発表した。 当該プロジェクトには、2万人以上の顧客がデマンドレスポン…

情報交換会

昨晩は、米国でソーラー関連のビジネスで苦労(!?)している6人が集まって、あれこれ情報交換。(1) 電力会社向けのソーラーは、PPA価格が安くなりすぎて...(2) C&I向けソーラーは、時間がかかるわりにリスクが高くって....(3) 家庭向けは論外.....と、前向きな…

=脱炭素の話(7)=

下図は、過去18年間のカリフォルニア州の発電施設の設置容量(GW)の推移。ガス火力が圧倒的に多く、2018年時点で40GWが設置されている。このうち約20GWがOTC対策で2029年に向かって閉鎖されていく。再エネ(ソーラーと風力)の設置容量は増えてきているが、設備…

=脱炭素の話(6)=

脱炭素の鍵となる火力発電所の状況のおさらい。このEIAのグラフは、全米の過去の新規設置発電所の年代別の発電種類を表す。1975年ぐらいに最初の山があるが、この時代は、石炭火力発電所が多い。1990年代に入り、電力自由化に伴う収益の悪化を恐れて、新規の…

= 脱炭素の話(5) =

ローレンスリバモア国立研究所より、「全米のエネルギー消費の流れ(2018年)」が発表されたので、つらつら眺めてみる。- エネルギー消費という面でも、運輸(28%)と工鉱業部門(26%)の両方で、半分以上を消費している- 家庭(12%)や、商業部門(10%)は全体から見…

=脱炭素に関する話題(4)=

カリフォルニア州には、2,500万台の乗用車が登録されているわけだが、当面のカリフォルニア州の目標は『2030年(11年後)までに500万台のZEVを増やすこと』である。これでやっと1/5。 道は遠い。4年前(2015年)に、前の州知事が、「2030年までにカリフォルニア…

=脱炭素に関する話題(3)=

カリフォルニア州の運転免許保持者と、登録されている車両数は下記の通り(*)。(1) 運転免許保持者 2,713万人(2) 登録されている乗用車数 2,564万台(3) 登録されている大型車両数 844万台(**)ちなみに、カリフォルニア州の人口は、3,956万人。シェアリングカ…

ハワイ光学望遠鏡

ハワイのマウナケア山頂(標高4,205m)に建設予定の光学望遠鏡(TMT)がもめにもめている。賛成派・反対派双方の言い分はよくわかるのだが.... https://ja.wikipedia.org/wiki/マウナ・ケア山https://tmt.nao.ac.jp/know/mauna_kea.html

=脱炭素に関する話題(2)=

カリフォルニア州が2050年に温暖化ガス排出を1990年比で80%削減するためには、運輸部門の排出を大幅に減らす必要がある。現在のカリフォルニア州のZEV(Zero Emmission Viehcle)規制値は、下表の通りで「2025年に各自動車会社はZEVを『22%』以上販売しないと…

=脱炭素に関する話題(1)=

カリフォルニア州は、温暖化ガスの排出量を、2050年までに、1990年比で80%減らそうとしているが、温暖化ガス排出量の最新データを発表した。このレポートをツラツラ眺めていると、いろいろ面白い。(1). 同州は経済成長が全米の他州を上回っているが、温暖化…