数日前に投稿した「米国のエネルギーの流れ」に前後を追加してみた。
(1) 全体の消費エネルギー(107 EJ)のうち化石燃料は86 EJであるが、これは数億年前に光合成により成長した植物が地中に埋もれ炭化水素となったものである。
光合成:CO2+太陽光→C+O2
炭化水素:C + H → CnHm (メタンCH4, エタンC2H6等)
(2) 107 EJの一次エネルギーは、電力に変換されたりそのまま利用されたりするが、2/3(72 EJ)は無駄になっており、それらの無駄はほとんど排熱となる。
(3) 活用される1/3のエネルギー(35EJ)は、運動エネルギー・熱エネルギー・位置エネルギー・光エネルギー等になるが、最終的にはやはり熱エネルギーとなる
(4) 例えば、電力がLED照明に使われても、それらは最終的に電源回路や空気や照射対象を温める事になり、分子の熱運動に変わる。
(5) ということは、入力エネルギー(107 EJ)は活用されようが無駄に捨てられようが、最終的には等価の熱に変わる。
(6) そしてこれらの熱エネルギー(107 EJ)は、海洋・空気・地球を温めるか、宇宙空間に輻射熱として放出される。
(7) う〜〜ん、何が言いたいのかわからなくなってきた(笑)。
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以下単位系についての補足。
(1) エネルギーの単位を米国のエネルギー省が使う「Quad」から、物理屋にとって馴染みのある「EJ=Exa Joules」に変更。
(2) Quadは10の15乗、Exaは10の18乗。
(3) 米国では、Quad BTUのことをQuadと略して表記することが多い。
(4) 1 BTUとは、米国でよく使うエネルギーの単位で、1ガロンの水を華氏で1度上げるのに必要な熱量。
(5) 1 BTU = 1,055 Joules = 0.25 kcal。
(6) 1 Quad = 1.055 EJとなり、ほぼ同じと考えても良い。
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以上、物理屋の独り言でした。