2014-10-01から1ヶ月間の記事一覧
1990年代後半からの米国に於ける電力自由化のなかで、ISO/RTOの果たした役割は大きい。 FERC Order 888を契機に、今までに全米で7ヵ所のISO/RTOが設置され、広域の電力系統を運営している 。 但し、欧州のTSOとは異なり、ISO/RTOは送電線の資産は持たずにそ…
米国では、電気事業に関する規制権限は、基本的に各州政府に帰属している。 一方、州をまがる送電設備や水力発電設備に関しては、連邦エネルギー規制委員会(FERC : Federal Energy Regulatory Commission)に規制権限が帰属するなど、全体としての規制構造は…
最近は、毎日500人ほどの方に訪問頂いています。 ありがたいことです。 手抜き記事も多いけど(笑)、毎日更新を目指して頑張ります。 今日で、36万ページビュー(累計)。
レドックス・フローバッテリーの話がしつこく続きます。 Imergy社(旧社名:Deeya社)。 Department of Energyの傘下のPacific Northwest National laboratory (PNNL) の新しいバナジウム・レドックス・フローバッテリーの技術をライセンスした3社のうちの1社…
蓄電装置を長い間ウオッチしているが、ここ2〜3年の米国に於けるフロー電池(flow battery)のブームは特筆に値する。 フロー電池で使われる化学物質は色々あるが、今の所はバナジウム(V)を用いるケースが大半を占める。 これは、バナジウムが、2価(2+)、3価(3…
こちらは、別のバナジウムフローバッテリー。 ドイツの「GILDEMEISTER energy solutions社」が開発。 米国ではAMERICAN VANADIUM社が代理店をしている。 このサイズで、40 kWh、入出力は10/20/30 kWから選べる。
リチウムイオン電池は、「モバイルデバイス向け」とか「車載向け」では、$1,000/kWhを切っているが、「定置用」では$1,000/kWhをかなり越える。(PCSを含んでいる値段だったり、含んでいない値段だったりしてややこしいが。) 「定置向け」のなかでも、大型の…
11月17日から11月28日まで日本に行く予定です。 この間、ご要望があれば、下記の内容のオンサイトセミナーをお受けします。 (1) 米国に於ける電力自由化の最新状況と日本への影響 (2) 米国に於ける蓄電関連ビジネスと技術の最新状況(9月に行われたカンファレ…
定置型のエネルギー貯蔵装置は、大きく言って、「電力網に繋がる大型装置」と「家庭やビルの中で使われる中小型装置」に分かれる。 後者は、電力網から見て、メーターの向こう側にあるので、米国では「Behind-the-meter」と言われる。 家庭用だと、太陽光発…
筆者がずっと注目しているエネルギー貯蔵システムを開発している会社にAmbri社と言うのがある。 MITの著名教授のDr. Sadowayが、MITの研究室で開発した「溶融金属を用いたバッテリー」を商業化するために作った会社である。 著名VCや、ビルゲーツや、フラン…
一昨日の記事で、カリフォルニア州には電力会社が75社あると書いたが、その中で数が一番多いのは「POU (Publicly Owned Utilities)」である。 POUとは、「公営(多くは市営)」の電力会社で、大規模な「私営」のIOU(Investor-Owned Utilities)に囲まれながら…
テキサス州での家庭向けのデマンドレスポンス(DR)の状況をこの記事を元に纏めてみた。 同じテキサス州内でも、場所によって、また電力会社によって、アプローチがかなり違うが、家庭でもデマンドレスポンスが使われつつあるのが分かる。 家庭用の場合、エア…
昨日、カリフォルニア州の75社の電力会社のテリトリーの地図をアップしたが、今日はカリフォルニア州内のそれぞれの地域で「電力系統(送配電網)」を誰が運用しているかの地図を。 カリフォルニア州には、「CAISO (California ISO)」というISO(Independent …
全米では、3,000社以上の電力会社(Utility)があるが、カリフォルニア州には75社の電力会社がある。 これをカテゴリーで分けると下記の通り。 Investor-Owned Utilities - 6 Publicly Owned Utilites - 48 Rural Electricity Cooperatives - 4 Native America…
「Demand Response World Forum 2014 」 最終日(2日目)の最後のセッションは、下記のテーマで4人のパネラーと聴衆で活発な議論が繰り広げられた。 「What's Next for Demand Response? 」 「The Future of Active Demand Management」 As utilities conti…
2日目。 午前中の議論では、標準化の話とそれを同ビジネスに繋げるかと言う話が多かった。 特に、EPRIが中心になって進めているOpenADR(2.0a/b)の最新の話と、それを使ったEDFの実例の話が面白かった。 また、Duke Energyの話も面白かった(下図)。 詳細は…
今日のデマンドレスポンスの学会のランチ時のスピーチは、Ca-ISOのVPのDr. Keith Caseyだった。 カリフォルニア州でのエネルギー関連の活動を分かり易く解説してくれた。こういう人の話って、本当に分かり易い。
今週は、Costa Mesaで開催中のデマンドレスポンスの学会に参加中。 なかなか面白い。 内容は、(多分)このブログで報告予定。
先週のカンファレンスでも展示していたAquion Energy社、これまでもベンチャーキャピタルよりかなりのお金を集めているが、GTMの記事によると、更に$25M調達したとの事。 今年の1月に、シリーズDで$55M調達したばかりであるが。 PVと同じで、バッテリー開発…
エネルギー貯蔵装置やデマンドレスポンスを用いて収入を上げるには、「周波数調整マーケット(Frequency Regulation)」向けが一番お金になるが、これは2012年のFERC Order 755(Pay for Performance)の影響が大きい。 下図の様に、高速でレスポンス出来るエネ…
FERC 755は有名だが、今年発令されたFERC 794 はまだあまり理解されていない。 下図の様に、エネルギー貯蔵装置を使ったサービスにかなり大きな影響を及ぼすと思われる。 "Frequency Response"は、これまでのアンシラリーサービスの中心だった"Frequency Reg…
今回のカンファレンスでは、色々な大型蓄電施設の導入の話題があったが、このマップは、全米におけるプロジェクト。 合計で300MW(!?)の蓄電プロジェクトが進行中。 そのうち50%は、Frequency Regulationのマーケットをターゲットにしているとの事。
先週参加したエネルギー貯蔵のカンファレンスの内容を、50ページのレポートに纏めた。 写真入りで分かり易い。 これを読めば、最新のエネルギー貯蔵のマーケットが理解出来る。
今回のカンファレンスでは、セッションも面白かったが、展示場もなかなか良かった。 「リチウムイオンバッテリー」と「フローバッテリー」と「それ以外の最新バッテリー」が1/3づつ位だった。
8年間、世界中(と言っても、日、米、アジア、ヨーロッパだが)を僕と一緒に飛び回った、機内持ち込み用のRimowaのスーツケースのハンドルがついに壊れた。かなり酷使し続けたが、よくここまでもったと思う。 このスーツケース、100万マイル達成記念に8年前…
Conferenceでは、メモ代わりに、全てのセッションで一番前の席で写真を撮った。 合計230枚(笑)。 この写真は、PG&Eが、エネルギー貯蔵装置に払った報酬の額の実際の例。 周波数調整マーケット(アンシラリーサービスの1部)が、やはり一番のお金になる。
今日で「Energy Storage Conference」の3日間の日程が終了。 「なんじゃこりゃ」というセッションもあったが、まあまあ面白かった。 展示会の方も、色々なバッテリーが展示されており、説明員に細かい話を聞けて勉強になった。