1990年代後半からの米国に於ける電力自由化のなかで、ISO/RTOの果たした役割は大きい。
FERC Order 888を契機に、今までに全米で7ヵ所のISO/RTOが設置され、広域の電力系統を運営している 。
但し、欧州のTSOとは異なり、ISO/RTOは送電線の資産は持たずにその運営のみを行っている。
現在、米国の電力の約3分の2はこれらISO/RTOのカバーする地域で消費されている。
FERCによって定められたISO/RTOの役割は下記であるが、送電設備拡張計画策定や、送電料金表の管理と設定等、送電線の建設運営に関して大きな責任と権限を有している。
- 独立性の原則
- 非差別的取扱いの原則
- 短期的系統信頼度確保
- 系統運用機能の保持
- アンシラリーサービスの提供と市場調達原則
- 託送料金の公開
- 送電設備拡張計画策定
- 送電料金表の管理と送電料金の設定
- 市場メカニズムを利用した送電線混雑の管理
- ループフロー問題の解決
- OASIS (Open Access Same-time Information System)の運営
- 他地域との協調
- 紛争処理機能の保持
- 市場の監視