フローバッテリー

リチウムイオン電池は、「モバイルデバイス向け」とか「車載向け」では、$1,000/kWhを切っているが、「定置用」では$1,000/kWhをかなり越える。(PCSを含んでいる値段だったり、含んでいない値段だったりしてややこしいが。)
「定置向け」のなかでも、大型の「電力網向けアプリケーション」むけでは、長寿命(10年~20年)であることも大事であるが、とにかくkWhあたりの単価が安い事が求められる。
最近は「$750/kWh」を通り越して「$500/kWh」や「$250/kWh」が目標とされつつある。
但し、「エネルギー密度(kWh/kg)」とか「出力密度(kW/kg)」は要求されない。
この用途向けには「NaS電池」や「フローバッテリー」が実用化されている。
数日前のブログで書いたが、「溶融金属バッテリー」のAmbri社とか、「ナトリウムバッテリー」のAquion Energy社とかの全く新しい方式の会社も頑張っている。(まだ実用化されてはいないが)
「フローバッテリー」に関して言えば、3週間前のEnergy Storage North Americaのカンファレンスでも、何社かの米国メーカーや日本の住友金属が展示していた。
先日のカンファレンスで出展していた「UniEnergy社」は、PNNL(Pacific Northwest National Laboratory)の最新技術を使った、これまでと違う新しいVanadium redox flow batteriesの方式で、より高い蓄電能力を実現しているとのこと(下の写真)。

UniEnergy社は、DOE(Department of Energy)の傘下のPNNLの最新技術をライセンスした3社のうちの1社である。
このPNNLの技術をライセンスした他の2社は、 Imergy社(旧社名:Deeya社)と、WattJoule社。
詳細は追って。