=脱炭素の話(6)=


脱炭素の鍵となる火力発電所の状況のおさらい。
このEIAのグラフは、全米の過去の新規設置発電所の年代別の発電種類を表す。
1975年ぐらいに最初の山があるが、この時代は、石炭火力発電所が多い。
1990年代に入り、電力自由化に伴う収益の悪化を恐れて、新規の発電所設置は激減し、1999年はほぼゼロ。
電力会社は自社保有の火力発電所を売却させられ、これらを買い取ったファンドやIPP等にその経営が委ねられる。
2000年にカリフォルニア州電力危機が起こり、電気代は高騰、停電が頻発、PG&E等は経営破綻。
カリフォルニア州は自由化政策を巻き戻し、容量支払い等を保証することで、新規設置を促し一気に新規火力発電所が増える。
この2000年以降の新規設置はガス火力発電所が多い。
ちなみに、カリフォルニア州はその後2010年ごろより再生可能エネルギー発電にシフト。風力発電太陽光発電の大型調達を開始。電力が余り出す。2000年以降に作った火力発電所の事業者は、当然更新されると思っていた10年のPPA契約が更新されない等、混乱に拍車を掛ける。
ということで、今は2019年。
カリフォルニア州のピーク電力需要は40GW程度だが、州内の発電所の設置容量は62GWである(変動する風力、ソーラー等の再エネを除いた)。
今時点では十分余裕があるように見えるが、これからOTCの20GWを2029年に向かって撤退させていくので実はギリギリの状況である。

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