アメリカに於けるエネルギーの消費フロー

この図は、Lawrence Livermore National Labが作ったもので、少し古いですが、非常に面白いです。箱の大きさで見ずに線の太さで見て下さい。なお、PJとはPeta Jouleで、Petaとは10の15乗(千兆)です。クリックするとオリジナルサイズが見れます。

  • まず左側に全てのエネルギーソースが一覧されています
    • 上から太陽エネルギー(Solar:62 PJ)原子力(Nuclear:9,157 PJ)、水力(Hydro:902 PJ)、風力(Wind:125 PJ)、地熱(Geothermal:369 PJ)天然ガス(Natural Gas:23,407 PJ)、石炭(Coal:24,711 PJ)バイオマス(Biomass:3,200 PJ)、石油(Petroleum:43,447 PJ)
    • 輸入に頼っているものは、国内生産と輸入の違いが書いてあります。
    • 全部足すと105,379 Peta Joule (=105 Exa Joule)。
  • そのあと、右に移動して、発電と暖房(Electricity and Heat)に使われるものは右上の黄色い箱に行きます。
    • 原子力と石炭のほとんど、天然ガスの1/3は発電に使われています。
    • 発電全体で40,452 PJ使われます。
  • その後、電気又はそのままの形で、最終目的であるピンクの箱に行き、家庭(Residential)、商業(Commercial)、工業(Industrial)、エネルギー以外(Non Energy)、運輸(Transportation)と分かれて使われます。
  • 最後に、無駄になったエネルギー(Rejected Energy:57,943 PJ)と有効に使われたエネルギー(Energy Services:34,396 PJ)とに分かれます。

感じるのは、

  • 無駄になったエネルギーの多い事!! 半分以上のエネルギーは無駄になるのですね。無駄の元凶は発電所と運輸(車)。
  • 当たり前ですが運輸(車)が使うエネルギーは石油が圧倒的に多い。
  • いわゆる「再生可能エネルギー」は本当に微々たるものです。
  • 電気エネルギーが半分弱(40,452PJ)。

まず、発電と車で無駄になっているエネルギーを減らすと、一気にエネルギーの収支が良くなるのでは無いですかね。
いろいろ考えさせられる図です。