2014-01-01から1年間の記事一覧
2020年(設置期限は2022年)までの総計1.3GWのエネルギー貯蔵の義務化のうち、SCEは2014年末までに90MWの発注先を決めなければいけない。今回の対象を赤字で記す。 その発注先の発表が先週あった。 Behind-the-Meter (需要家サイトに設置) Ice Energy Holdings…
Aquion Energyが、またまた$38MをVCから調達したという。 つい最近の9月に$25M集めたばかり。 今年の1月には$55M集めていた。 今年になってからだけでも、$55M+$25M+$38M=$118Mですね〜 Aquionへの投資家には、Bill GatesやBright CapitalやGentry Venture…
カリフォルニア州では、再生可能エネを推進し、環境負荷を下げるために、電力会社(LSE=IOU+POU)が電力を調達する際には、下記の「Loading Order(購入優先順位)」にしたがって調達をすることになっている。 省エネ(Energy Efficiency) デマンドレスポンス(D…
2007年にカリフォルニア州の電力関連の主要な関係者が集まり、RETI (Renewable Energy Transmission Initiative) が結成された。 RETIは、カリフォルニア州内に31箇所のCompetitive Renewable Energy Zones (CREZ)を設定し、長期的には80 GW以上の容量が可能…
カリフォルニア州の再生可能エネルギー発電ターゲットの33%は、今の時点ではギリギリ達成可能と言われているが、下の図は建設中の各種の発電施設で、送電網への接続のQUEUEに入っているもの。 円グラフの大きさが発電量の大きさを示すが、グラフの横の数字は…
日本と違い、米国の電力網の階層は極めて複雑で、幾重にも色々な組織や機関が絡んでくる。 しかし、ある地域内でバランシングしないと、電力の安定供給が出来ない。 電力は、常に「供給」と「消費」がマッチしないと、電圧や周波数が狂う。 この「供給と消費…
カリフォルニア州のRPSの定義を色々な資料で見ていたら、頭がごちゃごちゃになってきた。 自分の整理の為に再度英語のままで転記する。 Category One includes electricity from RPS-eligible resources that have their first point of interconnection wit…
カリフォルニア州には、3つの大きな私営電力会社(IOU)がある。 Pacific Gas and Electric (PG&E) Southern California Edison (SCE) San Diego Gas & Electric (SDG&E) これらの3社のIOUで、カリフォルニア州内の68%の電力販売を賄っている。 (というか、68…
しつこいですが、RPSの話です。 そもそも、RPSは、カリフォルニア州にあるそれぞれの電力会社(75社ある)が、それぞれが販売した総電力を分母として、そのうち再生可能エネルギーで発電された電力を分子として、その比率を各社とも33%以上にしようという政策…
昨日書いたカリフォルニア州のRPSのカテゴリーであるが、2020年の33%達成までに、それぞれのカテゴリーの比率の目標も決まっている。 下図の様に、「カテゴリー3」を順次減らして行く。まあ、「カテゴリー3」は「クレジット」を買うだけで、実際に再生可能…
ブログ読者を対象にセミナーを開催します。(有料です。) 会場:神田エッサムホール 時間:18:00~21:00 日程:まだ決めていませんが多分11月26日(水)、27日(木)、28日(金)のどこか 募集人数:20人程度(希望者が多くて、かつ広い会場が空いていれば40人まで)…
ちょっと細かいが、自分のメモです。RPSに滅茶苦茶興味のある人以外は、飛ばしてください。 カリフォルニア州のRPS33%にカウントされる為には、3種類のカテゴリーがある。 それぞれに幾つかのややこしい決まりがある。 電力網というのはどこまでも繋がって…
自分のメモです。 カリフォルニア州には、CAISOというISO(Independent System Operator)があり、ここが州内の80%程度の電力の流れをコントロールしている。 しかし、残りの20%はそれ以外がコントロールしている。 その管理域内の電力の「同時同量」を仕切…
米国では、毎年の様に新しいエネルギー貯蔵の会社が生まれては消えて行くが、「Alevo」というリチウムイオン電池ベンチャー企業が$1Bの工場を建設するとの事。 その特徴は カソードにLiFePO4(リン酸鉄)を用いる アノードにsulfur(硫黄)を用いる 40,000回のテ…
下のグラフは、米国に於ける高圧送電線建設の毎年の敷設距離の推移である。 「高圧」の定義が、1990年ごろまでは132kV以上を、それ以降は200kV以上と変わったが、それでも、1960年代から1970年代の建設ラッシュがよく分かる。 電力自由化に関わる混乱のピー…
カリフォルニア州は南北に長く、北部(サンフランシスコ・シリコンバレー・サクラメント等)と南部(ロスアンジェルス・サンディエゴ等)地域に大きく分かれている。 電力網的にも、北部はPG&Eが、南部はSCEとSDG&Eがそれぞれの仕切っており(これらに所属し…
1990年代後半からの米国に於ける電力自由化のなかで、ISO/RTOの果たした役割は大きい。 FERC Order 888を契機に、今までに全米で7ヵ所のISO/RTOが設置され、広域の電力系統を運営している 。 但し、欧州のTSOとは異なり、ISO/RTOは送電線の資産は持たずにそ…
米国では、電気事業に関する規制権限は、基本的に各州政府に帰属している。 一方、州をまがる送電設備や水力発電設備に関しては、連邦エネルギー規制委員会(FERC : Federal Energy Regulatory Commission)に規制権限が帰属するなど、全体としての規制構造は…
最近は、毎日500人ほどの方に訪問頂いています。 ありがたいことです。 手抜き記事も多いけど(笑)、毎日更新を目指して頑張ります。 今日で、36万ページビュー(累計)。
レドックス・フローバッテリーの話がしつこく続きます。 Imergy社(旧社名:Deeya社)。 Department of Energyの傘下のPacific Northwest National laboratory (PNNL) の新しいバナジウム・レドックス・フローバッテリーの技術をライセンスした3社のうちの1社…
蓄電装置を長い間ウオッチしているが、ここ2〜3年の米国に於けるフロー電池(flow battery)のブームは特筆に値する。 フロー電池で使われる化学物質は色々あるが、今の所はバナジウム(V)を用いるケースが大半を占める。 これは、バナジウムが、2価(2+)、3価(3…
こちらは、別のバナジウムフローバッテリー。 ドイツの「GILDEMEISTER energy solutions社」が開発。 米国ではAMERICAN VANADIUM社が代理店をしている。 このサイズで、40 kWh、入出力は10/20/30 kWから選べる。
リチウムイオン電池は、「モバイルデバイス向け」とか「車載向け」では、$1,000/kWhを切っているが、「定置用」では$1,000/kWhをかなり越える。(PCSを含んでいる値段だったり、含んでいない値段だったりしてややこしいが。) 「定置向け」のなかでも、大型の…
11月17日から11月28日まで日本に行く予定です。 この間、ご要望があれば、下記の内容のオンサイトセミナーをお受けします。 (1) 米国に於ける電力自由化の最新状況と日本への影響 (2) 米国に於ける蓄電関連ビジネスと技術の最新状況(9月に行われたカンファレ…
定置型のエネルギー貯蔵装置は、大きく言って、「電力網に繋がる大型装置」と「家庭やビルの中で使われる中小型装置」に分かれる。 後者は、電力網から見て、メーターの向こう側にあるので、米国では「Behind-the-meter」と言われる。 家庭用だと、太陽光発…
筆者がずっと注目しているエネルギー貯蔵システムを開発している会社にAmbri社と言うのがある。 MITの著名教授のDr. Sadowayが、MITの研究室で開発した「溶融金属を用いたバッテリー」を商業化するために作った会社である。 著名VCや、ビルゲーツや、フラン…
一昨日の記事で、カリフォルニア州には電力会社が75社あると書いたが、その中で数が一番多いのは「POU (Publicly Owned Utilities)」である。 POUとは、「公営(多くは市営)」の電力会社で、大規模な「私営」のIOU(Investor-Owned Utilities)に囲まれながら…
テキサス州での家庭向けのデマンドレスポンス(DR)の状況をこの記事を元に纏めてみた。 同じテキサス州内でも、場所によって、また電力会社によって、アプローチがかなり違うが、家庭でもデマンドレスポンスが使われつつあるのが分かる。 家庭用の場合、エア…
昨日、カリフォルニア州の75社の電力会社のテリトリーの地図をアップしたが、今日はカリフォルニア州内のそれぞれの地域で「電力系統(送配電網)」を誰が運用しているかの地図を。 カリフォルニア州には、「CAISO (California ISO)」というISO(Independent …
全米では、3,000社以上の電力会社(Utility)があるが、カリフォルニア州には75社の電力会社がある。 これをカテゴリーで分けると下記の通り。 Investor-Owned Utilities - 6 Publicly Owned Utilites - 48 Rural Electricity Cooperatives - 4 Native America…