SB-350(50/50/50)が部分的に可決して法律に

カリフォルニア州議会の今年の会期の最終日(9/11)の深夜に、カリフォルニア州で注目の気候変動に関する法案(SB-350)が(部分的に)可決された。
SB-350法で、
(1)2030年までに建物の電力効率を50%改善する
(2)2030年までに電力会社は電源の50%を再生可能エネルギーで賄う
(3)2030年までに自動車とトラックの石油使用量を50%削減する
ことが義務づけようとした。別名「50/50/50法案」。

(1)(2)は無事通過したが、(3)はWestern States Petroleum Associationなど石油産業界からの強い反発が起こり、取り消されることとなった。右のステッカーは、この法案の反対派によるもの。
反対派は、同目標が同州の経済へ悪影響を与え、SUVの禁止などにつながると主張した。
SB350法には、Jerry Brown州知事が今年初めに行った就任演説の内容を盛り込まれており、知事は法案の成立を称賛したが、なお石油使用の削減に向けた調整が課題であると述べている。
知事にしてみれば「2勝1敗」というところか。(SB-32も入れると2勝2敗)

CPUC(カリフォルニア州公共事業委員会)の2014年第4四半期のRPSレポートによると、カリフォルニア州の3大IOU(投資会社所有)電力会社であるSCE、PG&E、SDG&Eは2020年までに電源の33%を再生可能エネルギーで賄うというゴールに向かって順調に調整を進めているとのことで、2030年までの50%も可能であると考えられている。
なお、同法(SB-350)では、分散電源に該当する太陽光発電(Roof Top Solar等)が含まれるかどうかについて明確にされておらず、太陽光発電業者や電力会社にとっては不安要素が残っている。
下の囲みの中にこの部分(分散電源を再エネ発電比率RPSの中に入れるか否か)の原文を掲載するが、なんで「may」をつけるんだろうね。

The commission 「may」 authorize all source procurement for electrical corporations that includes various resource types including demand-side resources, supply side resources, and resources that may be either demand-side resources or supply side resources, taking into account the differing electrical corporations’ geographic service areas, to ensure that each load-serving entity meets the goals set forth in paragraph....