バイオ燃料ベンチャー企業AmyrisがIPO

2003年設立のバイオ燃料ベンチャー企業Amyris(Emeryville, California)が先週IPOしました。この会社の製品や技術はまた取り上げますが、今日はIPO経済学です。
この会社の売上や利益は下記の通り。

  • Revenues:
    • 68.1Mドル (last 12 months)
  • Net Income:
    • (76.3)Mドル(last 12 months)

売上よりもネットロスの方が大きい。
今まで、ベンチャーキャピタルを中心に$363Mドルを集めていましたが、株価はIPO時で$16.50、今日は$17.06。今日時点での時価評価額は$689.79Mドルです。
かなりの数のVCが出資していますが、有名どころの勝敗は下記。

  • Kleiner Perkins
    • $16.48 million investment
    • now worth $69 million
  • Khosla Ventures
    • $15.59 million investment
    • now worth $65.36 million
  • TPG Biotech
    • $15.95 million investment
    • now worth $53.83 million

ここまでは、シリーズAの安い時に入れているので、それなりのリターン(〜4倍)を確保。以下は、途中の株価が上がった時に入れたので、今ひとつ。

  • DAG Ventures
    • $22.69 million investment
    • now worth $18.47 million
  • Advanced Equities
    • $35.05 million investment
    • now worth $29.7 million (including possible warrant conversion at $16.50 per share)
  • Total Gas & Power USA
    • $133.2 million investment
    • now worth $159 million.

やはり、始めの方で出資しておかないと、なかなか良いリターンが得られませんね。
バイオ燃料は、ビジネスとしてはなかなか立ち上がりませんが、アメリカ政府としてもかなり力を入れている分野です。カリフォルニア州の様に「発電量の33%を再生可能エネルギーで」と言っても、石油を用いた発電量はごくごく僅かなので、石油依存(中近東依存)を減らそうとした場合、バイオ燃料が大事になって来ます。