シリコンバレーにあるFuel Cell(日本語では燃料電池というが電池では無い)のスタートアップのBloom Energy社が、久々に話題になっています。
2月に大々的に発表して以来何の話も聞こえて来なかったので「どうしてるのかな?」と思っていた矢先でした。
先週出たニュースは、「Adobe Systems社がSan Joseにある本社の屋上にBloom Energy社の発電装置をインストールした(右の写真)」というもの。
これは、Bloom Energy社にとって過去最大の設置らしい。Adobe社は既にWindspire Energy(Reno)の風力発電タービンを本社に20基設置済みらしいが、2,500人の従業員の電力需要をまかなうために更にFuel Cell発電装置を設置することにしたらしい。背の高いビルなので太陽光発電に必要な面積は確保出来ないとのこと。
他社のFuel Cell発電装置とも比べたが、廃熱で更に発電が可能なので発電効率が良い等の理由でBloom Energy社のシステムにしたとの事。燃料はバイオガスを用いるが、そのバイオガス(methane)もオーガニック廃棄物から作っているらしい。
100キロワットの発電能力(これで100軒の家の電力をまかなえる)を持つ「Bloom Boxes」を12基設置。合計で1.2メガワットで、これはAdobe Towerで必要な電力の30%をまかなう。
但し、決して安くは無く、「Bloom Boxes」は1基あたり70万ドルから80万ドルかかるというので、12基で840万ドル〜960万ドルですね。う〜〜ん、高い!!
ただ、電気代がかなり安くなるので、4年から6年で投資分を回収出来るとの事。太陽光発電や風力発電とは違い、気候条件に影響されないのはメリットですね。
Bloom Energy社は、2月に大々的なアナウンス(Google、eBay、FedEx、Wal-Martに設置)をしてから静かでしたが、このAdobe社の12基を入れて今までに50基設置されており、年末までに100基になるそうです。従業員も2月には300人だったが、今では500人以上居るそうです。やっと、ビジネスが軌道に乗って来たのかな?(発電単価とかの比較はまた書きます。)