CaliforniaのRPS(Renewable Portfolio Standard)は、2020年までに再生可能エネルギーからの発電量を全体の発電量の33%とするものですが、毎四半期毎にCPUC(California Public Utilities Commission)から経過報告のレポートが出ます。2010年のQ3のレポートが出たので、簡単に内容を報告します。(右の写真はカリフォルニア州のPasadenaにある風力発電所)
- 再生可能エネルギーからの発電量
- 2008年は13%だったが2009年は15.4%に増えた
- 各Ulitility毎の比率は
- PG&E(Pacific Gas & Electric):14.4%
- SCE(South California Edison):17.4%
- SDG&E(San Diego Gas & Electric):10.5%
- 2010年のQ2のCPUCの認可状況
- CPUCがそれまでに申請のあった9件を認可
- UlitilityとIPP(Independent Power Producer)が新たに6件の認可を申請
- 2010年度の再生可能エネルギーからの発電量
ここから下は私のコメントです。
- 仮にこれらの風力や太陽発電の年間発電効率を25%とすると、これらの再生可能エネルギーからの発電量は1,401MW x 24h x 365 x 25% = 3,068,190MWh = 3,068GWh
- カリフォルニア州が予想している2020年の総発電量は308,220GWhで、この33%は101,713GWhになる
- 既に水力発電や地熱発電等で持っているベースロードとしての再生可能エネルギーからの発電量は27,063GWhある
- 足りないのは、101,713GWh - 27,063GWh = 74,650GWh
- この足りない分を風力や太陽(光・熱)発電でこれからまかなう
- 2010年の再生可能エネルギーからの発電量の1,401メガワット(3,068GWh)で割ると74,650GWh ÷ 3,068GWh = 24ということで、1,401メガワットの24倍分の新しい発電所を作っていくことになる。
- これをピーク時の発電量に換算すると、年間発電効率を同じく25%とすると、74,650GWh ÷ (24h x 365 x 25%) = 34GWとなる
- すなわちピーク発電量が300メガワットの発電所を2020年までに100ヶ所程度作れば良いことになる。
う〜〜ん、大変です。これらの発電は自然に頼るのでどうしても不安定になるためグリッドのどこかでしっかり蓄電して足りない分を随時補わなければいけないのも大変です。