=脱炭素の話(13)=

「運輸セクター(大型バス)」
運輸セクターの中で、大型バスは大きな割合を占める。
カリフォルニア州には、14,000台の公共バスが走っているとのこと。
これらの公共バスは2040年までに全てZEVにしなければいけないというルールを、昨年の12月にカリフォルニア州(CARB : California Air Resources Board)が制定した。
段階的には、
(1) 2023年(4年後)には、購入バスの25%をZEVにしなければいけない。
(2) 2029年(10年後)には、購入バスの100%をZEVにしなければいけない。
(3) 2040年(21年後)に運行しているバスはすべてZEVでなければいけない。
となる。
ZEVバスはまだまだ高価であり、充電インフラも大変であり、比較的小さな運営会社には初期投資的に辛い。
州政府は、「cap and trade」や「gas tax」を組み合わせた支援策を考えている模様だが、筆者は不勉強でまだ調べきれていない。
ちなみに、2018年12月の時点でカリフォルニア州で運行されているZEVバスは132台とのこと。
132台から14,000台へ(2019年→2040年の20年間で)。
これらのバスの平均寿命を10年とすると、毎年1,400台の買い替え需要が発生するが、電動バスを製造できるメーカーは限られおり、各社極めて繁忙で、バックログを何百台も抱えているということである(この話題は追って)....
写真は最近急成長のProterra社の電動バス。サンノゼ空港が10台購入し、SJC空港内を走り出している。

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