カリフォルニア州の家庭用電気料金改定案

今週、カリフォルニア州公益事業委員会(CPUC)は、家庭用電気料金の大幅改正案を発表した。

  • CAの大手電力会社3社に対し、TOU(Time of USe : 時間帯別料金)の試験運用を来年(2016)までに開始し、2017年までに具体案を提出するよう求める内容であり、2019年の運用開始を目指すものである。
  • 州のネットメータリング制度の変更、顧客の再生可能エネルギー転換への意欲を新しいTOUがどのようにかき立てるかの検討、などは引き続き懸案事項として協議される。
  • 2年前に制定されたAB327では、電気使用料により電気料金が異なる四段階式料金(13¢/kWh〜33¢/kWh、使用量が増える程電気料金が高くなる)を採用するなど、太陽光発電やエネルギー効率化に関する投資によるベネフィットを減少させるとして、太陽光や環境関連団体が当初反対していた。
  • 今回の改正では四段階式料金制度に代わり、二段階式料金制度を今後3年間使用することが決定された。
  • AB327はまた、前述の電力会社3社に対し、電力使用量にかかわらず固定費$10/月を課金することを認めていたが、今回の改正では、これを固定費ではなく、月額電気料金の最低料金として扱うこととなり、ネットメータリング制度にとってプラスとなる変更となった。
    • (たとえば、ネットメータリングにより実際の使用電気が$11の場合、$10を固定費ととらえると、電気料金は$21となるが、最低料金ととらえると電気料金は$11のままである)

PG&E : Pacific Gas & Electric
SCE : Southern California Edison、
SDG&E : San Diego Gas & Electric