アメリカ国有地での発電施設の計画5件が承認

数百メガワットクラスの太陽熱発電/太陽光発電開発のメッカはカリフォルニア州ネバダ州の間に広がる広大な、そして1年中太陽がさんさんと降り注ぐMojave(モハーヴェ)砂漠ですが、ここは国有地です。
先日出席したSolar Power Internationalの2日目のKey Note Speakerは、Secretary of the Interior(内務長官)のMr. Ken Salazar(右の写真)でした。Department of the Interior(内務省)というのは、国有地を管理しており、ここの長官(Secretary of the Interior)がOKを出さないと、国有地には一切発電所が作れません。
Key NoteでMr. Salazarは、10月になってから、4件の開発計画にゴーをだした(サインした)と発表。それらは、下記です。

  • Tessera's Imperial dish-engine plant (709 MW)
  • BrightSource's Ivanpah tower plant (392MW)
  • First Solar's Silver State PV plant (50MW)
  • Chevron's Lucerne PV plant (45MW)

先週、Tessera社のCalicoプロジェクトが新たにDepartment of the Interiorの承認を受けたとのこと。

  • Tessera's Calico plant(663.5MW)

今月5件目です(Tessera社にとっては2件目)。今年中に着工しないとフェデラルのGrant(開発費の30%)が貰えないので、Grantを受ける方も出す方も秒読み体制で見守っています。
まだ、幾つか越えなければいけないハードルがありますが、国有地使用許可を得たというのは大きなステップ。但し、例によって自然保護団体に配慮して、砂漠の亀さんの生態系を守るために、使用面積を44パーセントカットして1,863ヘクタールに縮小。発電量も850メガワットから663.5メガワットへ。
上記のリストを見ると、まだ太陽熱発電の方が太陽光発電よりも規模がかなり大きいのが分かります。
Conferenceで、演台にMr. Ken Salazarが出て来た時は、物静かな感じにもかかわらず、非常に貫禄がありました。将来もし状況が変わったり、不幸にして大規模な環境破壊が起こった時に一番責められるのは彼でしょう。彼は今一番環境保護団体から叩かれている人間だそうです。開発と環境保全の両立はやはり難しい。