Ivanpah太陽熱発電施設-続報

既に何度か取り上げたが、BrightSource Energy社がカリフォルア州の砂漠(国有地)に建設予定の370メガワット(Net発電量)の太陽熱発電施設(Ivanpah)についての続報です。Concentrated Solar Powerを使い、水を節約するために空冷になっています。

  • 資金調達
    • 今年5月までに150Mドルの資金をベンチャーキャピタル他から集めていた(シリーズA〜C)
    • 今年5月にシリーズDの資金調達で23Mドル集め、今回追加で23Mドル集めた
    • これで総計で196Mドル集めたことになる
    • アメリカ政府より1,370Mドルの債務保証枠(Federal Loan Guarantee:Conditional)を得ているが、これは融資額全体の80%しかカバーしない。
    • 融資額は全体で必要なコストの80%までという規則があるので、ここから逆算すると(目一杯Loan Guaranteeを使おうとすると)全体では1,370M÷64%=2,911Mドルのコストがかかる模様
    • この総経費の20%を自己資金(出資)で集めるとなると、$2,911M x 20% = $582M必要になる
    • 残りの資金(~$400M?)を集めるためだと思うが、2011年にNASDAQへの上場を計画している
  • 今回出資したのは下記のVCや会社Googleとかが出してますね)
    • Alstom, Black River, BP Alternative, California State Teachers Retirement System (CalSTRS), VantagePoint Venture Partners, Morgan Stanley, Draper Fisher Jurvetson, Chevron VC Fund, Google, StatoilHydro, et al.
  • 建設許可
    • CES (California Energy Commission)からの許可が今日(Sept 30)おりるはず
    • 今年中に着手しないとFEDERALのincentive を受けられないので、他の許可待ちプロジェクト同様、時間との戦いになりつつある。
    • CESはこれから数週間で許可待ちプロジェクトにどんどん許可を出すだろう。(CESも焦っている模様)
    • これらがスムーズに進まないとシュワ知事のいう「2020年までに33%」は絶体絶命になる(既に無理だとほとんどは思っているが)
    • なお、最近CESは(1)Solar Millennium LLC's Blythe plant, (2) Abengoa's Mojave Solar plant.に許可を出した。
    • Ivanpah発電所はCESからの許可の他に、Bureau of Land Management(BLM)からの建設許可も必要で、これは今年の晩秋におりる予定(一体幾つ許可が必要なのだ!?)
  • 環境保全
    • 当初は440メガワット(Gross)を予定していたが、砂漠の亀さん(右上の写真)の生活圏を守るため392メガワット(Gross)に縮小(環境保護団体と折り合うため)。
    • Ivanpah発電所は既に最終のEIS(Environmental Impact Statement)を提出しておりBLMからの最終認可待ちだが、これは多分10月6日におりるだろう(上記のBLMからの認可と同じ?それとも違う?)
  • PPA (Power Purchase Agreement)
    • BrightSourceのIvanpah発電所はすでに259メガワット分に関してはPower Purchase Agreements (PPAs) をCPUC(California Public Utilities Commission)との間に結んでいる。
    • 残りの133 メガワット分は認可待ち

発電所一つ作るのは本当に大変なのだと思いますね。でも2020年までに33%にするにはこういう数百メガワットの再生可能エネルギー発電所をいっぱい作らないといけないのです。