容量密度(セル)

昨日取り上げたパナソニック製の18650のセル(NCR18650)、諸元を改めてそのデータシートから抜き出すと、
(訂正:高容量品(NCR18650A)の数値を併記します。)

    • タイプ    高容量タイプ(Ni システム)
    • 公称電圧   3.6 (V)
    • 容量(typ.) 旧タイプ 2900(mAh) 新タイプ 3,100 (mAh)
    • 質量    旧タイプ 44.00(g)  新タイプ44.5 (g)

ちょっと乱暴だが、電流容量(typ)と公称電圧をかけてWhにすると、
 旧タイプ 3.6 V x 2,900 mAh = 10,440 mWh
 新タイプ 3.6 V x 3,100 mAh = 11,160 mWh
これを質量の45.5gで割って、容量密度を計算すると
 旧タイプ 10,440 mWh / 44.0 g = 229 mWh/g = 229 Wh/kg
 新タイプ 11,160 mWh / 44.5 g = 251 mWh/g = 251 Wh/kg
となる。
これを、筆者が独断と偏見で作った「二次電池の進化」という図にプロットしてみると下図となる。

う〜〜む、大体進化の真ん中あたりに位置する。
なお、この図の「容量密度」は18650のセル単体の値なので、BMS(Battery Management System)とか、筐体とか、冷却機構とかの重さは分母に入っていないので、注意の事。18650のセルをBMS無しで使うのは、極めて危険である。過充電、過放電で発火や爆発の危険がある。(というか、まず間違いなく発火します。)
バッテリーパックで計算すると、「容量密度値」は最低20%は下がります。