2012年10月16日にアメリカ連邦倒産法第11章の適用を申請し、事実上、経営破綻したアメリカ合衆国の電池製造メーカーの「A123 Systems」。
破産申請当初、米国の大手自動車部品メーカーであるジョンソンコントロールズ社が125Mドルで買収することが伝えられていたが、その後、Wanxiang Group (万向集団:アメリカで自動車部品メーカーの買収して成長した中国系企業)が、256Mドルを提示して買収交渉をひっくり返した。
「A123 Systems」は連邦政府の巨額の補助金($249M、うち$129Mを工場建設に使い、残りの$120Mは返却)を貰っていたので、「アメリカ国民の税金で賄った技術や特許が中国の会社に行く」とかなり問題になった。
NECは、その中国万向集団に属する「A123 Systems」が保有する「A123 Energy Solutions」を買収することを発表した。
「A123 Energy Solutions」は、電力会社(Utilities)向けおよび企業向け大規模・大容量蓄電システムのシステムインテグレーション事業部門。
買収金額は約100M米ドルで、6月からNECの新会社「NEC エナジーソリューションズ」として、事業を開始する予定とのこと。
今ひとつクリアではないが、
- 「A123 Systems」はセルの開発/製造と、自動車向けにフォーカス
- 「A123 Energy Solutions」は、「A123 Systems」からセルを買ってきて、それでグリッド用や企業向けの蓄電設備の開発製造販売を行う
と言う事らしい。
NECは自社でもリチウムイオン二次電池のセルを開発製造しているが、大型装置向けにはA123 SystemsのLiFePO4ベースの方が良いと判断したのだろう。
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