昨日、お台場の日航ホテルで開かれたセミナーに参加したが、そこでプレゼンのあった並木精密宝石株式会社のサファイアウエハ製造のプロセスが面白かった。
サファイア(Al2O3)は、LED素子を作る際の基板(ウエハ)として用いられているが、筆者はてっきり半導体プロセスで使うシリコンウエハと同じ様にまずインゴッドを作ってそれをスライスして作るのだと思っていた。
そう言う製造方法をとっている会社もあるそうだが、同社ではEFG法(Edge-defined Film-fed Growth Method)を採用している。右図は同社のウエブサイトからの借用だが、溶かしたサファイア溶液に「種結晶」になるサファイアをつけてゆっくり引き出し、結晶面を揃えながら結晶成長させてサファイアの「薄い板」を製造するそうだ。
インゴットを作ってのこぎりでスライスする方法に比べ、削りカスが出ず大口径で任意の断面形状(結晶方位)が得られるとの事。製造速度もかなり速いとの事。
太陽光発電パネルに使うシリコンウエハでも、最近同じ方法を用いる会社が出て来たが、LED基板用のサファイア基板はかなり先行しているように感じた。