一昨日の「湯たんぽ問題」をもう少し考えてみた。
2リットルの水を、15度から100度まで85度上昇させるのに必要な熱量は、2,000×85=170,000カロリーだったが、湯たんぽはこの熱量を8時間位かけてゆっくり放出する。
学校で習ったが、熱を運ぶ方法は大きく分けて次の三通りがある。(以下、Wikipediaより。)
1. 熱伝導
- 物体が移動せず直接触れ合うことにより熱が移動
2. 熱伝達
- 流体の流れを媒介させることにより間接的に熱を伝える
3. 熱放射
- 輸送元の物体が電磁波を出し、輸送先の物体が吸収することによって熱を運ぶ。この方法だと、二つの物体のあいだに媒介する物質がなく、真空であったとしても熱を伝えることができる。地球が太陽から熱を得ているのは熱放射の例。
湯たんぽを布団に中に入れた場合の上記の比率は分からないが、布団や毛布は熱伝導率が低いのでやはり熱伝達と熱放射で布団の中の空気が暖まるのだろう。
100度だった湯たんぽの中のお湯が8時間で元の15度に戻るとすると、1時間当たりの熱放出量は下記となる。
170,000カロリー ÷ 8時間=約20,000カロリー/時
なお、あまり関係ないが、成人男性の基礎代謝は約1,500,000カロリーである。血液中や脂肪中のカロリーを燃やすことにより、特に何もしなくても、体温は37度近辺に保たれる。この1日の基礎代謝量を24時間で割ると1時間当たりの代謝量は
1,500,000カロリー ÷ 24時間=約62,500カロリー/時
となる。Wikipediaによると「基礎代謝の消費量は骨格筋、肝臓、脳が半分以上を占める」とのこと。
人間は、1時間当たり湯たんぽの3倍のカロリーを消費してその人間活動を維持している。
以上、何の役にも立たない計算と比較でした。