『茅の恒等式』

温暖化対策(温室効果ガス削減)が議論になり始めた1989年の「IPCC第1回会議」で茅陽一先生が提案された『茅の恒等式』というものがあります。
茅先生は、
二酸化炭素の排出を、(1)エネルギー消費あたりのCO2排出量(2)国内総生産GDP)あたりのエネルギー消費量(3)GDP――の3つの要因のかけ算として振り分け、それぞれの要因の時間的な変化をみてやれば、CO2排出を抑制するには今後どうしたらよいかが推定できると考えた。」
「単純な式だが、そのため誰にでもよくわかるので今に至るまでいろいろなところで使われている。最近の第5次報告書作成では分析の基本手段として使われた。」
と仰っていますが、このような基本的な「モデル」はシンプルだけど、噛み締めるとじっくり味が出てきます。
私は、ソーラーとバッテリーに関する『サカグチモデル』というのを提唱して、セミナーやあちこちで宣伝していますが、こちらの方はあまり受けが良くないようで(笑)。

IPCC:国連気候変動に関する政府間パネル
出典:日経新聞私の履歴書(2018年12月22日)
茅陽一先生:地球環境産業技術研究機構 理事長

 

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