カリフォルニア州の温暖化ガス対策

カリフォルニア州大気資源局(CARB)は、同州の2016年の温室効果ガス排出量が1990年の排出量を下回ったと発表した。
州法であるAB32では、「1990年の温室効果ガス排出量(431Mトン)を2020年までに下回ること」が目標に設定されているが、当該目標を今回数年前倒しで達成する結果となった。
年間の温室効果ガス排出量については、同州の温室効果ガス排出権取引プログラム(cap and trade program)の対象となっている企業が作成した報告書のデータを集めて算出されており、検証に2年間を要する。
CARBの報告書のハイライトは以下の通り。

  1. 2016年の温室効果ガス排出量は429Mトンで、ピークとなった2004年より13%削減されたこととなる。
  2. なお、2004年から2016年の同期間でカリフォルニア州の経済は26%成長している。
  3. 一人当たりの排出量は、ピークとなった2001年の14トンから2016年の10.8トンまで23%削減されており、全米平均のおおよそ半分であった。
  4. 部門別の2016年の温室効果ガス排出量は、再生可能エネルギー利用割合基準(renewable portfolio standard)が寄与した発電部門がマイナス18%と削減に最も大きく貢献した。
  5. 産業部門の排出量はマイナス2%、輸送部門の排出量はプラス2%であった。
  6. 同州の次の温室効果ガス削減目標は、2030年までに1990年比マイナス40%以上である。

下図に、同州における2016年の部門別温室効果ガス排出割合が示すが、運輸セクターと工鉱業セクターが多い。

下のグラフは、この期間のカリフォルニア州のエネルギー関連の色々な推移であるが、頑張っていると思う。