FERC 指令 764

自分の為の忘備録の続きです。環境省が2012年12月にFERCに面談したときの資料を参考にしています。細かいので、興味の無い人は無視して下さい。

  • 再生可能エネルギーによる発電施設開発にかかる見通し
    • 地域送電機関(RTO)内における透明性のある市場アプローチの導入が、再生可能エネルギーによる発電施設開発にかかる見通しを容易としてきた
    • RTO/ISO がない地域においては、再生可能エネルギー源の相互接続(系統統合)にかかる見通しを改善するための環境整備が必要である。
    • このため FERC は、RTO/ISO 対象外の地域において、信頼性の高い再生可能エネルギーの系統統合をより容易とするツールを提供 するための新しい規則「FERC 指令 764」を制定。
    • 同規則はFERC管轄区全体に適用されるが、特に RTO/ISO 対象外の地域における「再生可能エネルギーの統合」を促進する目的で導入したものである。
  • 稼動スケジュール報告(予測)時間の短縮
    • 米国では特に、MISO 等の既存の RTO/ISO に取り込まれていない西部の市場におい て、大量の風力発電が送電系統に統合されつつある。
    • このため「FERC 指令 764」では、従来は 1 時間毎であった発電事業者に対する稼動スケジュール報告(予測) を 15 分間隔に実施するよう義務付けた。
    • 従来これらの地域で行われてきた 1 時間毎の予測では、実際には90分前のデータに基づきスケジュール決定を行うことも少な くなく、風速と風向が頻繁に変化する環境下で正確な予測が困難な状況であった。
    • したがって、「FERC 指令 764」ではより正確な予測が行えるよう、間隔を15 分に短縮した。
  • 予測データの精度向上
    • 系統運用者にとって、各風力発電ファームの運用者は、現場の実情に最も近い 正確なデータを保有する重要な情報ソースでもある。
    • 「FERC 指令 764」により、変動しやすい風力発電や現場の気象データをより頻繁に提出するよう発電事業者に求めることで、「市場運営者」は該当地域のすべての風力発電ファームの状況をより正確に予測し、最も効率的で低コストな系統運用につなげることができる。
    • また、「FERC 指令 764」において発電事業者に対し、国立海洋大気庁(NOAA; National Oceanic and Atmospheric Administration)へ同様のデータ提出を勧めている。
    • NOAA は、 このデータを活用し、米国全体のより良質な風の予測開発を実現しようとしている
    • これにより、直近の データに基づく精度の高い予測が可能となり、系統運営者は予備容量の必要性をより正確に計算できるようになる。