リチウム元素

テスラがが2017年に販売開始を予定している廉価版の電気自動車Model3の航続可能距離は200マイル以上とか。
どれ位の値段になるかは何とも言えないが、$7,500の税控除後の金額は$30,000位とか言われているが、もしその位の値段になれば、かなりの台数売れると思う。
電気自動車だけでは無くて、定置用のエネルギー貯蔵システムでも、年間1GWhから10GWhとかが米国内だけでも設置されそうである。
テスラがネバダ州に作っているギガファクトリーは、2020年で年間35GWhの製造能力があるそうだが、このうち20GWhが電気自動車、15GWhが定置用になるもよう。
なお、1台の電気自動車が仮に60kWhだとすると、単純に割り算すると
 20 GWh/60kWh=33万台/年
となる。
そうなると、心配されるのは資源としてのリチウムの取り合いだろう。
以下、GTMのニュースからの抜粋。

EV市場拡大に伴い、EVに搭載されるリチウムイオン電池についても世界中で需要が高まっていくと見込まれ、それに伴い世界の権力構造にも影響を与えていくことになると予想される。
蓄電池用のリチウムの生産方法は2種類ある。塩水を濃縮させ精製する方法と、鉱床から鉱石を採掘する方法である。ほとんどのリチウムは前者の方法で生産されるが、オーストラリアと中国では主に後者が用いられる。
現在はオーストラリアとチリが2大生産者であり、同2国及び中国がトップ3のリチウム埋蔵国である。
アルゼンチンがこれに続き、またボリビアが最大の埋蔵国であるとする調査結果もある。
今後急速にEVの需要が高まると、リチウムの経済的、知性的な影響力は非常に大きくなってくると考えられる。
リチウムの埋蔵国の中で、アメリカに対し特に友好的であるのは、オーストラリアである。また、チリとアルゼンチンは一般的に友好的な国である。
ボリビアは、現政権の下ではアメリカには敵対的な姿勢をとっている。
中国については、表面上は友好的であるが、中国経済のさらなる拡大等に伴い摩擦も生じている。今後、埋蔵国の中でも特に中国が勢いを増してくる可能性が高いが、埋蔵量が確実に把握されていないなど現状ではリチウム市場の動向を予測するにはまだ不明確の点が多い。

元ネタはこちら