2012年もいよいよ押し迫ってきたが、今年は太陽光発電(PV)のモジュールの値段が劇的に下がった1年であった。
そもそも、2008年にシリコン素材の値段が一気に上がり、「モノシリコン(単結晶)」も「ポリシリコン(多結晶)」もウエハーの値段が2倍以上になり、薄膜系のPVがもてはやされた。特にCIGS系は2009年〜2010年は大もてで、米国のベンチャー企業はVCから資金がどんどん集まった。
下図は少し古いデータであるが、2007~2008年に如何にポリシリコンの値段が上がったかを示している。
しかし、その後シリコンの値段が一気に下がって、中国系を中心に「シリコン系PV」の値段も一気に下がった。
その反面、「薄膜系PV」は原価低減に苦労して、ワットあたりの値段が下がらず。
薄膜系でも、シリコンを薄く塗布(蒸着)する方式(アモルファスシリコン)は寿命も短くまったくダメ、CdTeを使う米国のFirst Solar社が辛うじてトップ5を維持、CIGS系はSolar Frontier社(昭和シェル)が宮崎に大規模工場を造ってなんとか、という状況であった。
ということで、Green Tech Mediaの情報を元に、CIGS系の会社の現在の状況を下表に纏めてみた。
上記のSolar FrontierがCIGS系ではダントツで、その他の会社は倒産、身売りの嵐である。
データは2011年の予想出荷ワット数である。2012年の数字はまだ出ていない。
最近資金調達に成功したSTION社については追って。