カリフォルニア州、ハワイ州を含む米国の多くの自治体は「2050年のパリ協定遵守」を宣言。パリ協定を遵守するためには、発電セクターだけではなく「運輸セクターのゼロエミッション化」が必須であり、電気自動車・水素発電自動車(FCEV)が重要になってきますが、同時に「公共交通機関の整備」も急務。
私が仕事で年に何回も訪れるハワイに関して言えば、老朽化した高速道路(H-1)に乗用車・観光バス・トラックが殺到し、朝夕の強烈な交通渋滞をもたらし、特にホノルル空港とワイキキの観光地/ホテル街との間では、排気ガスを撒き散らすバスが何台もつらなります。
しかしご多分に漏れず、工期遅延、予算膨張、いざこざが多発。
それでもホノルルダウンタウン手前までの比較的工事が簡単なところまではなんとかかんとか工事が進んでいるのですが、最後の8マイルで完璧にスタック。
さらに、この期に及んで、任期満了直前の市長と建設主体(HART)とが「子供の喧嘩」を始め、市長が突然「官民提携を破棄」。
う〜〜ん、「子供の喧嘩」はやめてほしい(大統領選挙のディベートでの罵り合いを見るよう....)。
<注>
・図中の「完成予想時期」は阪口の個人的な予想です。
・ハワイへの年間来訪者が2019年に初の1,000万人を越えました(今年はCOVID-19の影響で極めて少なくなっていますが)。
・HART(Honolulu Authority for Rapid Transportation、ホノルル高速交通公社)
・難航しているのはホノルル市ダウンタウン北西の「ディリンハム通り(Dillingham Blvd)」沿いの4駅間。この通りには、電信柱にスパゲティーの様に各種の電力線・ケーブル・電話線他が絡みつき、線路工事よりも、これらの絡みつく電線を地下に移動する工事の方が大変ということです。
・「ディリンハム通り(Dillingham Blvd)」の推定交通量は一日 2~4万台。交通渋滞を掻い潜りながら、「電線地下移設工事」と「線路敷設工事」を行わなければいけない。
・しかし、工事後にはディリンハム通りの道路は拡張され、歩道も広くなり、電柱に張り巡らされた電線も全て地中化され、街の景観だけでなく、自然災害にも強く安全性も高まると思われます。
・市長と建設主体(HART)が喧嘩している場合ではない(怒)。