周波数調整用の水力発電施設

いままで、周波数調整には、「ガス火力発電施設」や「揚水型水力発電施設」を使う事が多かった。
ガス火力発電施設の場合は、タービンをフル稼働させずに廻しておいて、需要の小刻みな変化に合わせて、こまめに燃料他を調整して出力を調整する。
「揚水型水力発電施設」のうち、最新式の「可変速揚水発電」は揚水運転中でも自動周波数制御(AFC)が可能であり、小刻みの出力調整で周波数調整が可能である。
「可変速揚水発電」に関しては、東芝この資料が分かりやすい。水力発電の技術の進歩もすごい。
下の水力発電施設の機能の違いの表は、この資料より借用。

用語の説明も借用します。

  • 運転予備力
    • 停止中の発電機が始動から10分以内に最大出力まで供給可能な供給予備力
  • 瞬動予備力
    • 周波数低下に対して運転中の発電機が即座に出力増加が図れる供給余力
  • AFC (Automatic Frequency Control)
    • 時々刻々の負荷変動(周波数変化)に対して、指令に従って行われる出力調整
  • 周波数変動抑制
    • 発電所直近の系統周波数の変動を検出し、秒オーダーで高速に行われる出力調整
  • 調相運転
    • 進み、及び遅れの無効電力を系統へ供給する運転
  • 電圧変動抑制
    • 急激な電圧変動に応じて高速に無 効電力を供給する機能