今、香港空港。帰りの飛行機を待っている。
外の光を取り入れた、明るくて奇麗な空港で私は好きだ。右の写真は第1ターミナル。
市内とのアクセスもよく、重たい荷物があってもステップ無しで移動出来る。
曲芸的な着陸能力を要求される、市街地の中にあった昔の啓徳空港も懐かしいが。
古い啓徳空港にかんする、WikiPediaの記述を一部転載。
啓徳空港は、滑走路13への着陸進入の際大きく機体を傾けつつ九龍仔公園上空近辺で機体を右旋回させ、ビル群すれすれの高さを飛行して着陸する「香港アプローチ(香港カーブ)」で有名だった。
しかし香港アプローチは、旋回する着陸進入の直前にILSを解除しなければならないため、飛行すべき場所の目安として空港とは関係のないビルの屋上などに取り付けられた進入路指示灯を頼りにするという、パイロットにとっては相当な技量が要求されるものだった。それゆえに「世界一着陸が難しい空港」と称されていた。なお,旋回直前までの進入路の目安とするため,空港北西部の小さな丘に紅白で塗られたものは「チェッカーボード」と呼ばれ,啓徳空港のランドマークのひとつでもあった。
滑走路13へは、一旦西側に迂回し現在の新空港上空あたりで約180度右旋回の後、旧空港の西側から東に向かって進入。この際本来なら空港の滑走路延長上から射出されている誘導電波ILSに従って進入するが、旧空港は滑走路に対し48度オフセットで設定されて射出されている誘導電波IGSに従い一旦進入し、空港から約5マイルに設定されたミドルマーカを通過後に大きく右旋回させ、地上に見える進入路指示灯の指示に従い滑走路へ進入する方式が多用された。
この滑走路13への最終進入態勢である香港カーブはパイロットの技量が問われ、香港を拠点としていたキャセイパシフィック航空のパイロットたちは安全と乗り心地を考えた結果、IGSエンゲージを早めにキャンセルし北側へわずかに進路を修正後、緩やかに右旋回をしバンク角も少なめにスムーズに着陸することを「秘伝の技」としてあみ出していた。逆に慣れていないパイロットは小刻みに変針して滑走路に降りる寸前まで機体の進路が定まらなくなりがちで、同時に乗り心地も揺れが大きく良くなく、接地地点が遠くなり着陸滑走する距離が短くなってしまったりすることもあった。さらに過密空港だったため、接地後航空管制官からすぐ誘導路へ待避指示が出ることが多く、着陸後ブレーキの急制動を掛ける。このことがパイロットの負担に拍車をかけていたことは想像に難くない。
それゆえ、着陸進入に失敗してゴーアラウンドしたり、着陸過走して滑走路先の海中に突っ込んだり、尻もち着陸をしたり、エンジンを地面に接触させたりするトラブルが多かった。