週末にアメリカに帰って来た。シリコンバレーもすっかり「秋」。
久々にLED照明の話。アメリカにあるLEDチップ・パッケージ開発製造のベンチャー企業のBridgeLux社が$15Mを追加で集めたとの事。出したのは、下記のVC。
- VantagePoint Capital Partners
- DCM
- El Dorado Ventures
- Novus Energy Partners
- IFA
- Chrysalix
- Harris & Harris Group
- Craton Equity Partners
- Jebsen Asset Management
- Passport Capital
BridgeLux社は既に$200Mのお金をVCから集めているが、それでも足りない模様。
LEDチップのマーケットは$100Bになると言われているが、競争は熾烈を極めている。
中国や台湾のLEDチップ会社は、政府の補助とかを貰ってMOCVDを買いあさり、普通のLEDチップは作れる様になって来ている。しかし、発光効率(1ワットあたりのルーメン)や発光単価(1ドルあたりのルーメン)を大幅に向上させるには発想の転換と巨額の研究開発が必要になってくる。
BridgeLux社は、今年の3月に普通の「サファイア」の基板ではなく、半導体の様に「シリコン」の基板の上にGaNを成長させる様にすると宣言した。
シリコン基板とGaNは結晶組成が大きく違うので、これはかなりの技術的チャレンジである。
といっても、サファイアの上にGaNを成長させるのにも豊田合成も日亜も非常に苦労したが。
今のサファイア基板はやっと4インチなので、8インチのシリコン基板を使える様になると、基板1枚から取れるLEDチップの数は4倍に一気に増加する。
BridgeLux社のニュースリリースはこちら。
右上は、BridgeLux社のマルチチップアレイ。1つのパッケージで8000ルーメンとかの光束を持つ。