AD/CVD

Inter Solarで印象に残ったプレゼンの一つがCanadian SolarのCEOのプレゼン。
曰く、
(1) Canadian Solarのシェアは世界1番である。

(2) PVの値段は、半導体のMoorの法則と同じ様に改善してきた。即ち出荷量が2倍になるたびに、モジュール価格は21.5%安くなった。今後もそのように進むであろう。

(3) Canadian Solarは、過去、PVの性能向上につとめ、セルの発電効率を毎年0.5%(絶対値)改善してきた。(2007年から2015年の7年間で、14.5%から18.3%へ3.8%改善)

(4) Canadian Solarのモジュールの中国での出荷価格は、下図の通りであり、極めて安い。2017年では1ワットあたりの35セントである。しかし、これは中国での出荷価格であり、AD/CVDを続ける米国では30%高くなる。

(5) 米国では、政策要因でPVの成長が大きく変わる。2016年末のITCのルール変更で大きく落ち込むであろう。また、米国政府がAD/CVD政策を続けるのは米国の為にならない。米国政府がAD/CVD政策をやめれば、30%安い価格でモジュールが入手出来、ITCの30%→10%の変更に十分耐えられる。

う〜〜ん、と言う感じである。
「中国製品のダンピングに30%課税することが、果たして米国の為になっているのか」というなかなか重たい問いかけである。
AD : Antidumping duty
CVD : Countervailing duty