テキサス州(ERCOT管内)に於ける送電網の話がしつこく続きます。
同じ2014年4月の資料より、風力発電重点設置エリア(CREZ)から東南部への各送電線建設プロジェクトのコストを。
当初は11プロジェクトだったが、途中で1つは採算性と有効性に疑問が出てドロップ。最終的には10プロジェクトとなった。
TSPとは、Transmission Service Providerの略で、その部分の工事を請け負った会社。その地域の電力会社か、送電網建設専門会社が多い。
総工費は約$6.8B(約6,800億円)。
う〜〜ん、これは高いのか安いのか。これらの新規の送電線で新たに8GW送電出来る様になったとの事なので、1ワットあたりで換算すると、
$6.8B ÷ 8GW = $0.85/W
風力発電所と送電線を一度建設すると、以降はメンテ代だけで(燃料費無しで)電力を得られるので、まあ安い物なのかも。
火力発電所で必要な燃料費(天然ガスや石炭や石油)は、過去20年間大きくアップダウンしているので、これを気にせずに済むと言うのは大きなメリットではある。また化石燃料はいつかは無くなる。
送電線の長さが3,589 miles(=5,775 km)なので、長さあたりのコストを計算してみると。
$6.8B ÷ 3,589 miles = $1.9M/mile
$6.8B ÷ 5,775 km = $1.2M/ km
Ercot管内の電力利用者(rate payer)は、毎月最大$7のコストをこれから負担するとの事。