電磁波

電磁波の話に戻る。ちょっと散文的でくどいが自分の為のメモなので悪しからず。
電磁波についてWikiPediaには下記の様に書かれている。

電磁波と言うのは空間が振動して生じた連続性を持ったエネルギーの波動である。

空間が振動して伝わるエネルギーを電磁波と言う。あるいは、空間の振動そのものが電磁波である。(ほとんど禅問答だねぇ)
例えば、人体は37度程度の「熱(=分子の運動)」を持つ。冷たい手で体表に触ると温かい。この熱が外部に電磁波として輻射される。
空港の発熱者チェックで赤外線温度計で顔面の温度を測る事が出来るのは、体表から赤外線放射(=電磁波=空間の振動)が出ているからである。
(なお、手で触ったときに温かいのは伝導で熱を受け取るからである。)
同時に体表が外気(や太陽やストーブ)から電磁波を吸収する。電磁波の放出・吸収するエネルギーは、それぞれの温度の4乗の差に比例すると何回か前に書いた。
さて、電磁波が物質に当たる。例えば太陽から輻射された電磁波が地球に到達し、空気(O2とN2)や海水(H2OとNaCl)や木々や人間の皮膚がその電磁波をエネルギーとして吸収する。
波動が物質を振動させエネルギーの受け渡しが行われる。
物質はなにかしらの分子から出来ているが、さらに分子は原子核と電子からなっている(極めて大ざっぱだが)原子核や電子は通常振動しているが、太陽光からの電磁波を受けて今までよりもより激しく振動する事になる。または高いエネルギー凖位の軌道に移動する。または化学反応が起きて別の物質に変わる(皮膚が日焼けするのも化学反応)、植物の葉緑体の中では光合成が行われる、プラスチックが劣化する、等々。
また、化学反応までは起きなくても暖かくなったと感じる。
これらは全て「電磁波の波動(空間の振動)」が「物質(振動する分子の集まり)」に引き起こす現象である。
物質が吸収した電磁波のエネルギーはやがて外部に放出されてバランスを保つ。太陽に晒された物質に触ると暖かいと感じるのはその物質がエネルギーを放出(赤外線輻射)している証拠である。入って来たエネルギー(太陽からの電磁波)と出て行くエネルギー(物質からの輻射)はどこかで必ずバランスする。そうでないと際限なく熱くなってしまう。地球に一度は吸収された太陽のエネルギーが全て放出されるのも同じ事である。
ところで物質を構成する原子核も電子も「最小エネルギー単位」を持っているので飛び飛びのエネルギーしか持てない。ところが電磁波には最小単位は無い。で、量子力学の話になるのだが、この話はまた追って。

上の絵は、電磁波が空間の「電場」と「磁場」の変化によって形成された波(波動)として伝わる様子。電界と磁界がお互いの電磁誘導によって交互に相手を発生させあうことで、空間そのものが振動する状態が生まれて、この電磁場の周期的な変動が周囲の空間に横波となって伝播していく。