エントロピーとは:コインを50枚投げた場合の組み合わせの数

(誤記を改めました。)
エントロピーとは何ぞや?」という、よく分かっていない内容を考え続けている。
実際は、気体や液体の分子の複雑な動きであるが、引き続きコインの裏表で「乱雑度」「重複度」「整然さ」とか言った事を考える。
先回はコインが3枚であったが、コインの数が4枚になるとその重複度(ある組み合わせが出現する回数)は、
 表が4枚      :1種類
 表が3枚、裏が1枚 :4種類
 表が2枚、裏が2枚 :6種類
 表が1枚、裏が2枚 :4種類
 裏が4枚       :1種類
このようにコインの数を増やしていき、例えば50枚のコインをわ〜〜と投げた場合、もちろん50枚全部がおもてになる可能性はあるが、多くの場合表裏の数は半分ずつ程度になる事の方が多い。コイン50枚の状態の種類数の合計は2の50乗なので、エクセルで計算したら
 1,125,899,906,842,620種類
の組み合わせであった。
とても全てのケースで種類数を書き並べられないが、その中央値(50枚のコインのうち25枚が表25枚が裏)は50C25で、これもエクセルの関数を使って計算したら
  126,410,606,437,752種類
であった。
この「表の数とその種類の数の関係」を無理矢理エクセルでグラフにしてみたのが下図である。全ての組み合わせの中で全てが表になるのが一番左、全てが裏になるのが一番右である。真ん中が半々の時。当たり前であるが、真ん中近くに「組み合わせの数」が集中している。

なお両端は、50個のコインが「表」か「裏」ばかりになる組み合わせなので、それぞれ1種類しかない(50C50=1、50C0=1)。Y軸の最初の目盛りが100,000,000,000,000なので、グラフ上ではほとんどゼロで棒グラフが見えない。
ちょうど「表と裏が半々」になる確率を計算してみたら、
126,410,606,437,752 / 1,125,899,906,842,620 = 11.2%
であった。
全部が表になる確率は、
1 / 1,125,899,906,842,620 = 0.000000000000089%
である。
前回も書いたが重複度とは「起こり易さ」であり、より多くのケースで起こるか否かの目安である。
この「重複度が大きい方」が「整然とせず」に「バラバラ」なので「乱雑さ」が大きいとも考えられる。(書き方がくどいが。)
これがすなわち「系が定められたエネルギー・体積の下でとりうる状態の数」を統計的に考えようと言う考え方で、「熱力学の第二法則」すなわち「エントロピー」の考え方である。実際は気体とかの「分子の運動量とかのばらつき」であるが。
たかだかコイン50枚でこれであるから、気体分子とかの数で同じ様な計算をしたらとても取り扱えない。しかし「桁数」はこのコイン50枚のケースで一番多い半々のケースでも15桁である(LOGを取ると14.1になる)。
これが(一番単純で温度とか体積変化を無視した)エントロピーの式

   S = k log W

で「組み合わせの数:W」が「対数表記(log W)」になっている理由である。
えっ、全然分からない?? すみません、もう少し考えます。