台湾の発電事情(訂正有り)

台湾は現在その電力需要の42%を石炭でまかなっていますが、これから風力発電に力を入れるとの事。
現在の風力発電による発電量は372メガワットですが、これを2020年までに3,150メガワットにする計画。(風力発電稼働率を33%とすると、1メガワットでアメリカの家換算で800軒 270軒の家の電気がまかなえるという事なので、3,150メガワットで約250万軒 85万軒分。なお台湾の人口は2,300万人です。)
台湾は、2025年までにCO2排出量を2000年レベルにまで減らすと宣言している。
因に、今の発電は42%が石炭、18%が天然ガス、風力が0.6%で、Taiwan Powerという会社(政府が97%のシャアを持っている)が75%の電力を生産し、電力網は独占との事。まあ、こういうMonopolyの方が、色々やり易いわけで。
ちなみに、昨日書いた原子力発電所のデータでは、台湾では6基の原子力発電所が稼働中で発電量は5,164メガワットです。 さっきの計算でいけば原子力発電所はほぼ100%の稼働率とするとアメリカの家換算で400万軒分。(台湾は地震の多い国なので、原子力発電所は怖いけど。)
なお、台湾では半導体メーカー(TSMC、UMC、力晶)や液晶メーカー(友達、億光、奇美)が太陽光発電セル・モジュールの生産に乗り出しており、2009年の生産量は世界4位。シェアは08年の10%から、09年の16%に上昇したそうです。但し、台湾国内での太陽光発電規模はまだ1.6メガワット(2009年末)だけだそうで。(典型的な「外熱内冷」市場です。)
右の写真は、2009年に新しく建設された台湾のスタジアム(収容人数40,000人)。屋根全体に設置された太陽光発電パネルの数は8,844枚。 この太陽光発電が生み出す電力は2つの特大ビジョンスクリーンとスタジアムを3,300ルクスで照らす照明に電気を供給するそうです(晴れていればだけど。で,晴れていたらスタジアムを照らす必要は無いと思うけど)。スタジアムを使用してないときは周辺地域へ電力を供給する予定なのだとか。