電気自動車充電ステーション(2)

で、CoulombとSiemensとの提携ですが、これによってSiemensはCoulombがこれまで開発してノウハウを蓄積して来た「ChargePoint」というネットで繋がった充電ステーションの技術にアクセス出来る事になり、反対にCoulombはSiemensの得意なグリッド上の色々なインフラやアプリケーション使うことができる事になります。
昨日書いた様に、これまで電気自動車用の充電ステーションはベンチャー企業中心に進んできましたが、最近はGE、パナソニックSamsung、三洋とかも乗り出すとアナウンスしています。
ハードの会社だけでは無く、IBMGoogle、ABB、Cisco、SAPとかの大手ソフト会社も虎視眈々とビジネスチャンスを狙っています。充電インフラの標準化をめぐっての駆け引きはご存知の通りです。
それやこれやで、これから1〜2年ほどは、先行しているベンチャー企業を大手が取り込むと言うM&Aが頻繁に起きそうですね。(ベンチャー企業にしてみれば、Exitの機会が増えるので良い事です。)
また、グリッドを抑えているUtility(電力会社)としても、あまりたくさんの小さな会社とあれこれ交渉したり、ハード/ソフトのインターフェースを合わせる作業をしたりするのは、できたら避けたいでしょうから、こういう再編やグループ化が起こって、どこか強いところがマジョリティーをしめるのはWelcomeでしょう。何かトラブルがあった時に一番困るのはUtility会社でしょうから。(それで停電とかになったら我々消費者も困るし。)
グリッド活用上の色々なミドルウエアを開発している会社(GridPoint、Grid2Home、Silver Spring Networks)も、 この辺り(ハード会社と大手ソフト会社とUtility会社の接点)にビジネスチャンスありと思っているでしょう。
これから電気自動車に積まれている何十万台ものバッテリーがグリッドに口を突っ込むのですから、なかなか怖いことになりそうです。
「demand response」とかも、今は大きな会社のみが対応していますが、これらの電気自動車のオーナーも対応することになるのかもしれませんね。自宅のスマートメーター(我が家にも数ヶ月前に入って来た)も、今のところは検針の自動化だけですが、これから家電品と繋がって行くのかな?(我が家は家電品を買い替えるつもりはゼロですが...)
DOE(Department of Energy)の「EV Project」は、これから数年の間、標準化の駆け引きと、各社入り乱れての「新サービス提供」や「M&A」とかで、Bumpyな状況が続くでしょうね。ウオッチして行きたいと思います。