水の話が続きます。
ゼブラマッスル(Zebra Mussel)という小さな貝が、アメリカ中の湖(特に5大湖)や河川で大問題になっています。
湖に面した発電所や工場の取水口にこの貝がびっしり張り付いて、工場の操業や発電所の発電が止まって停電になったりします。この貝は、ヨーロッパからバラスト水で運ばれて来たようですが、アメリカ中の湖に広がっています。
5大湖は、全部繋がっていて、大西洋から大きな船が入っていけます。最近でも、アメリカとカナダの経済活動のかなりの部分は、この5大湖周辺で行われています。(ところで、スペリオル湖だけで北海道よりも面積が広いのですね、知らなかった。)
しかし1960年代から環境汚染が進み、家庭排水、工業廃水が流れ込み、水質汚染がかなりひどいと言われています。
川が急流で一気に海に注ぐ日本と違い、アメリカは大きな河川が交通の大動脈になっています。これらの河川や湖で、水質汚染に強いこれらの小さな貝が色々な問題を引き起こしているようです。
このような貝を何とか除去しようと、アメリカの自治体や各企業が色々なアプローチをしています。この貝を効果的に除去する手段や、環境に害を与えない有機系薬品を幾つかの会社が提案していますが、いまのところ良い解決手段は見つかっていないようです。
日本では、この貝はまだ大きな問題にはなっていないようですが、バラスト水に混じって、宍道湖や琵琶湖で大発生しなければ良いのですが。
ところで、「ゼブラマッセル(Zebra Mussel)」で検索すると日本メーカーの特許が幾つか出て来ます。日本のメーカーも頑張っているようです。
VCも、「水関連には投資しない」とか言わずに、このような大きな問題の解決こそ、大きなビジネスチャンスだと考えて、積極的にベンチャー企業に資金を出して欲しい物ですが...