ハワイの市電プロジェクトと交通の電化

ハワイでは、2045年までに発電の再エネ化100%を目指すと同時に、運輸に用いる液体燃料の全廃(=電化)を推進している。
とはいうものの、街にはほとんで電気自動車は走っておらず、観光客を乗せた大型バスが排気ガスを撒き散らしながら狭い道を走り回り、ホノルル・ワイキキあたりの渋滞はますますひどくなる。
特に、空港とワイキキの間の高速道路の朝夕の渋滞は、シリコンバレーよりもひどい。
ということで、賛否両論ながら進んでいるのが、「ホノルル市電プロジェクト」。

オアフ島西部の「East Kapolei」からホノルルの中心部の「アラモアナ」までを全長20マイル(約32 km)の高架鉄道でむすぶ計画である。
建設が楽な西部地域から工事が進んでおり、2020年(再来年)には、起点駅の「East Kapolei」から「アロハスタジアム」まで繋がり開業するとのこと。
そこから「アラモアナ」まで繋がるのは2025年とのことだが、これは極めて難航しそう。
「アラモアナ」から「ワイキキ」までは更に難航しそうで、まだ「高架」か「路面」か「地下」かさえ決まっていないとのこと。
カンファレンスで説明してくれた人によると、「高架」が一番現実的なのだが、そのためには市街地の空中を縦横に走りまわっている各種の配線(電線、ケーブル、電話線等)をまず地下に埋めなければいけないが、それぞれの所轄や権益や費用負担先が違い、議論は全く進んでいないとのこと。
(East Kapolei:最近開発が進み、住宅や商業施設が増えてきたらしい。私は行ったことはありませんが。)