蓄電

全米における大型蓄電施設の導入プロジェクト

今回のカンファレンスでは、色々な大型蓄電施設の導入の話題があったが、このマップは、全米におけるプロジェクト。 合計で300MW(!?)の蓄電プロジェクトが進行中。 そのうち50%は、Frequency Regulationのマーケットをターゲットにしているとの事。

エネルギー貯蔵のカンファレンスのレポート

先週参加したエネルギー貯蔵のカンファレンスの内容を、50ページのレポートに纏めた。 写真入りで分かり易い。 これを読めば、最新のエネルギー貯蔵のマーケットが理解出来る。

色々なエネルギー貯蔵システム

今回のカンファレンスでは、セッションも面白かったが、展示場もなかなか良かった。 「リチウムイオンバッテリー」と「フローバッテリー」と「それ以外の最新バッテリー」が1/3づつ位だった。

周波数調整マーケット(アンシラリーサービスの1部)

Conferenceでは、メモ代わりに、全てのセッションで一番前の席で写真を撮った。 合計230枚(笑)。 この写真は、PG&Eが、エネルギー貯蔵装置に払った報酬の額の実際の例。 周波数調整マーケット(アンシラリーサービスの1部)が、やはり一番のお金になる。

「Energy Storage Conference」終了

今日で「Energy Storage Conference」の3日間の日程が終了。 「なんじゃこりゃ」というセッションもあったが、まあまあ面白かった。 展示会の方も、色々なバッテリーが展示されており、説明員に細かい話を聞けて勉強になった。

Energy Storage Conference

今日は「Energy Storage Conference」の初日のTutorialに参加。 セッションの最後に、Tesla Motorsの「Director of Powertrain Business Development(Mateo Jaramillo)」の話があった。 興味のある内容を期待していたが、報道記事以下の内容でとても失望。 …

Energy Storage North America

来週の9月30日(火)、10月1日(水)、2日(木)は、San Jose Convention Centerで開かれる、エネルギー貯蔵関連のConferenceにぶっとおしで参加予定。 セッションは、下記の3つのTrackに分かれるが、全部に興味があるので身体が3つ欲しい。 Customer Sited …

鴨さんが来る

カリフォルニア州では、RPS(Renewable Portfolio Standard)制度で2020年までに再生可能エネルギー比率を33%(大型水力を除く)にすることを電力会社に義務付けている。 これに伴い、カリフォルニア州の大手の電力会社3社(PG&E, SCE, SDG&E)は大規模な再生…

Tesla Motorsの工場に設置されているバッテリー

下の図はTesla Motorsが組み立てている3種類のバッテリーパック。 一番左が、ご存知Model-Sの床下に設置されているバッテリーで、310kW/85kWh(High End Model)。 真ん中が、PV+Inverterと一緒に家庭に設置されるバッテリーで、5kW/10kWh。 一番右が大型のバ…

Beyond the Meterの蓄電装置

カリフォルニア州の自家発電(バッテリーを含む)向けの2014年の補助金申請の一覧表をエクセルに落としてグラフ化してみた。 まずはバッテリー(AES:Advanced Energy Storage)のカテゴリーのみを纏める。(Fuel Cellとかもかなりの件数出ているが、これは後日…

風力発電所に設置されたNaS電池のコスト

かなり古い話だが、青森県の二又風力発電所(六ヵ所村)に設置されている「NaS電池(244.8MWh)」のコストは約100億円との事。 インバーター等の制御装置のコストを含んだ値段。 1kWhあたり約400ドル。 定置型の「リチウムイオン電池」は、1kWhあたり1,500ドル…

ユーザーサイドでのエネルギー貯蔵:米国の各州での支援

ユーザーサイドに設置されるエネルギー貯蔵装置は、「Beyond the Meter」と言われ、色々な意味で電力網に取って役にたつが、まだまだ高価なため、設置がなかなか進まない。 数日前に書いた記事の様に、「容量市場」や「アンシラリーサービス市場」でこのバッ…

PVとバッテリーの組合せで、5年で元を取る

この Intelligent Generation社のシステム(ソフト+サービス)を使うと、PVとバッテリーを組合せて、色々なやり方で収入をあげて、5年で元を取れるとか。 回収方法は、下記の方法の組合せ。 (1) 米国では電力ピーク時に電気代がとても高くなる(Demand Char…

エネルギー貯蔵関連への2014年前半のベンチャー投資

Clean Tech Groupの記事から、「エネルギー貯蔵関連」のベンチャー企業への2014年前半のベンチャー投資の統計。 バッテリー 5件 $92M バッテリーのうちで「フローバッテリー」 3件 $42M キャパシター 3件 $25M Power-to-Gas 1件 $8M Package Systems/ Batter…

「リチウムイオン二次電池」と「炭化水素」や「水素」とのエネルギー密度の比較

リチウムイオン二次電池のエネルギーの話が続く。 この11.16 [Wh] (=40.2[kJ])のエネルギーを持つパナソニックの18650シリンダータイプの電池の重量は44.5gである。 すなわち、gあたりのエネルギー密度をワット時[Wh]とジュール[J]で求めると、 11.16 [Wh] ÷…

リチウムイオン電池のセル1個が内蔵するエネルギー

何回か取り上げた「パナソニック」の3,100mAhの18650セルについて、このセル1個が内臓している「11.16 Wh」というエネルギーがどれ位のものかを計算してみる。 筆者は物理屋なので、エネルギーの単位はジュール[ J ]に換算します。 1 Whは3.60 KJに相当する…

ニッケル系の正極材料

リチウムイオン二次電池の正極(カソード)と言えば、20年前のソニーによる最初の実用化のころから最近まで「コバルト酸リチウム(LiCoO2)」を用いるのが普通であったし、今でもモバイル機器向けはそのままである。 しかし、近年の車載用では正極にコバルト系…

容量密度(セル)

昨日取り上げたパナソニック製の18650のセル(NCR18650)、諸元を改めてそのデータシートから抜き出すと、 (訂正:高容量品(NCR18650A)の数値を併記します。) タイプ 高容量タイプ(Ni システム) 公称電圧 3.6 (V) 容量(typ.) 旧タイプ 2900(mAh) 新タイ…

18650同士での比較

同じ18650同士で、パナソニック製とA123 Systems社製を比較してみた。 公称電圧 パナソニック :3.6V A123 Systems :3.3V 公称アンペア容量 パナソニック :2,900 mAh A123 Systems :1,100 mAh 容量(Wh) (上記2値のかけ算で求めた) パナソニック :3.6V…

A123 systems社のバッテリーセル

ここ数日取り上げている、A123 systems社のバッテリーの話がしつこく続きます。 この会社のデータシートによると、シリンダー型で3種類、ポーチ型で1種類のセルを用意している。これらを組合せて、電気自動車や送配電網に繋がる大型バッテリーパックとなる…

IHIもA123 Systemsのセルを利用(2.8MWh)

ところで、NECやAESだけでなく、IHIもA123 Energy Solutionsのリチウムイオン二次電池の技術を大型の蓄電装置(下の写真)に使っている。 下は、このシステムに使っているラミネート状のセルの写真。 以下、IHIの発表資料と一部の報道資料より抜粋。 こちら…

AES社

ところで、A123 SystemsやA123 Energy Solutionsは、これまでAES社と組んで大型の蓄電装置の設置を行ってきた。 AES社は、日本ではあまり聞かない名前だが、1981年設立で急激に大きくなったエネルギー会社。 Fortune 200 company。 本社はVirginia州のArling…

NECが「A123 Systems」から「A123 Energy Solutions」を買収

2012年10月16日にアメリカ連邦倒産法第11章の適用を申請し、事実上、経営破綻したアメリカ合衆国の電池製造メーカーの「A123 Systems」。 破産申請当初、米国の大手自動車部品メーカーであるジョンソンコントロールズ社が125Mドルで買収することが伝えられて…

アンシラリーサービスの定義

もう一度、アンシラリーサービスの定義に遡って考えてみる。 FERC(The United States Federal Energy Regulatory Commission )は、Order 888で下記の様に定義している。 "those services necessary to support the transmission of electric power from sell…

デマンドレスポンス(DR)を如何にアンシラリーサービス(AS)に使うか

数日前に参照した、米国でのアンシラリーサービスのワークショップのこのレポートをつらつら読んでいるが、「デマンドレスポンス(DR)を如何にアンシラリーサービス(AS)に使うか、その際の問題点は何か」について色々考えさせられた。 技術的な問題点(負荷提…

アンシラリーサービス

「アンシラリーサービス」とは日頃あまり使わない言葉であるが、日々の電力供給を行う上で非常に大事である。日経BP TechONによる定義は下記の通り。 英語でアンシラリー(Ancillary)とは、「補助的な」「付属の」という意味である。電力用語のアンシラリー…

米国政府による「蓄電関連補助金」

DoEの2013年12月のレポートを元に、アメリカ政府の各機関による蓄電関連の各種補助金を纏めてみた。 (2009年から2012年までの補助金。)連邦機関名 イニシアティブの数 補助金額 DoE 11 $852.0 M DoD 14 $430.3 M NASA 8 $20.8 M NSF 4 $8.6 M EPA 1 $3.3 M N…

Fly WheelでのEnergy Storage

米国では、色々なEnergy Storageが実用化されているが、その一つがFly Wheel。 下の写真は、Beacon Power社がニューヨーク州のStephentownに設置した施設。 その特徴は、 200台のフライホイールからなり、30MWを15分間貯められる 円盤を高速回転させ電気エネ…

NAS蓄電池

蓄電の話の続きです。 今の時点で、グリッドに繋がる1メガワット以上の蓄電装置を量産出来ているのは日本ガイシ社のNAS蓄電池だけである。 ウエブサイトによると「国内外合わせて約170カ所、30万kW(=300MW)の稼働実績」とある。 その日本ガイシのNAS蓄電池の…

カリフォルニア州のエネルギー貯蔵目標

今週の火曜日(9月3日)にCPUCが、カリフォルニア州に於けるエネルギー(電力)貯蔵に関する提案を公にした。(CPUC : California Public Utilities Commission) 75ページの提案で、主な主旨は下記の通り。まだ「提案」であるが、大きな一歩かと思う。 This dec…