太陽光発電

太陽光パネルのモジュール生産性の向上

昨日取り上げた「Solar Industry」でもう一つ面白いと思った記事は「自動化によるモジュール生産性の向上(Further Automation, Improved Encapsulants Re-Shape Module Assembly)」。 モジュールは、1枚あたり200ワット程度の発電能力を持つが、大体下記…

久々に太陽光発電の話

右は「Solar Industry」という太陽光発電の業界紙の4月号の表紙である。アナログ人間の筆者は、電子マガジンより、こういう「紙」の雑誌の方がはるかに落ち着く。毎月タダで送ってくれる。全部で62ページで、半分以上広告なのだが、広告や記事を拾い読みする…

First Solar社の2010の営業成績

Green Tech Mediaの記事によると、太陽光パネルの世界トップメーカーのFirst Solar社の2010の営業成績は下記の通り。 2010年結果 売上:$2.564 billion 総生産量:1.4 gigawatts 発電効率:11.6% 製造コスト:$0.75 per-watt 2011年の目標 売上目標:$3.7 bi…

中国の太陽光パネル生産メーカーのYingli社

中国の太陽光パネルメーカーのYingli社の昨年(2010年)の売上です。 2010年のグロスプロフィットが202.7Mドルに達し、グロスマージン比率が32.9%とのこと。 2010年Q4の太陽光パネルモジュールの出荷が、4半期比較で21.6%上昇。 2010年の売上総額は1,893.9Mド…

700メガワットの太陽光発電施設

アリゾナ州のフェニックスの近くで建設計画中の大型太陽光発電プラントの話題です。 最終的に700メガワットの電力を発電することになっているが、まずは150メガワット(それでも凄い)。電源開発会社はSempra Generationという中堅の会社。いわゆるIPP(Indep…

CdTe材料大手の5N Plus社が別の素材メーカーの大株主へ

しばらく前に、「First Solar社がCdTeの供給元の5N Plus社を買収するかも」という記事を書いたが、First Solar社が太陽追尾装置メーカーを買収している間に、5N Plus社は別の素材メーカーのSylarus Technologies社の株を買って主要株主になったもよう。 Syla…

First Solar社が、太陽を追尾するシステムメーカーを買収

太陽光発電パネルのトップメーカーのFirst Solar社が、太陽を追尾するシステム(トラッカー)の開発販売を行っているRayTracker社を買収したという話しです。元ネタはこちら。 RayTracker社はベンチャーキャピタル(Idealab社、The Quercus Trust社、Phoenix…

First Solar社のCdTe素材

太陽光パネル生産世界1位のFirst Solar社が使っているII-VI族の半導体のCdTeは比較的安く、CdもTeも割と豊富に採掘されるそうです。Te(Tellurium)はレアメタルの一種ですが、採掘量はアメリカ(50 t)、ペルー(37 t)、日本(24 t)、カナダ(11 t)(英語版のWiki…

太陽光発電パネルの2011年の予想競争力

下図が、GSM Researchによる「太陽光発電パネルの2011年の予想競争力」の図です。オリジナルはこちらにありますので、拡大してみる場合は参照して下さい。 縦軸がワット当たりのモジュール単価、棒グラフの横幅が各社の年間生産量を示しています。 「ワット…

2010年は1年間で太陽光発電が15ギガワットの伸び

GTM Researchによると、2010年の太陽光発電のインストール量は全世界で15ギガワットに達したもよう。ドイツだけで、2010年の1月〜6月の半年間に3.8ギガワットが新規に稼働したらしい。(元ネタは昨日と同じでこちら。) 2013年の1年間の新規インストール量予…

2010年/2013年の太陽光パネルの出荷予想

GTM Researchによる、2010年と2013年の太陽光発電パネルの出荷予想です。 ちょっと、「?」な所もありますが、そのまま出します。元ネタはこちら。シャープは使うテクノロジーによって、2ヶ所に分かれて出て来ます。 このリストは、発電量だけでなく、effic…

WALL-EとCdTe

香港のホテルで、On Demand Movieがタダだったので、2008年に一度見たPixar製作の「WALL-E」を久々に観た。筆者はこれまで数百本の映画を見ているが(飛行機の中が多い)、「WALL-E」は間違いなくベスト5に入る。もしまだ観ていない人がいたら、是非DVDを買…

最大電力点追従装置(MPPT)

もちろん、屋根の上にある太陽光パネルからの直流電力でLED電球を灯すのは簡単ではないが、方向的には是非そうあって欲しいと思う。 ということで、太陽光発電についておさらい。 太陽光パネルは、太陽光があたることにより「光起電力効果」により発電するこ…

集光型太陽光発電(3)

集光型太陽光発電(CPV)の続きです。サプライチェーンの話。 この方式が今ひとつポピュラーでないのは、性能の良いCPV用の半導体セルを作って供給してくれる会社が少ないからだと言います。500倍とか1000倍にコンセントレートされた太陽光から40%と…

集光型太陽光発電(2)

昨日の集光型太陽光発電の続きです。 シリコンバレー(Mountain View)にあるSolFocus社も集光型太陽光発電システムを開発しており、今回20MドルをVCから集めました。これまでに190Mドル集めているとの事。但し、50Mドルを集めるはずが残りがなかなか集…

集光型太陽光発電

カリフォルニア州のロスアンジェルス地域をカバーする大手の電力会社のSouthern California Edison (SCE)社が、再生可能エネルギーを用いた21件の発電計画と契約(Power Purchase Agreement)を結んだと言うニュースです。元ネタはこちら。 これらの計画を全…

太陽エネルギーの分布の比較

下図は、アメリカの各地における太陽エネルギーの分布図です。 一方、政府の政策(補助金)によりここ数年太陽光発電が大きく進んだドイツの太陽エネルギーの分布図は下図の通り。 両方とも、Solar Energy Industries Association (SEIA)のサイトにあるのを…

2010年の太陽光パネルの出荷

日本に行っている間に来ていた「Solar Industry」という業界紙から拾い読み。 IMS Researchによると、 PV(太陽光発電パネル)の出荷は今年のQ2まで6四半期連続で増え続けた Q2の出荷は4.4ギガワット しかし、在庫も非常に多くなっている Q2末(6月末)時…

アメリカに於ける風力発電

今、関空です。これから、アメリカに戻ります。 アメリカの自宅で一晩寝て、明日の朝の飛行機で、アリゾナ/フェニックスに行き、そこで開催されるAWEA(American Wind Energy Association)主催の風力発電のシンポジウムに出席します。(我ながらハードスケジ…

アメリカ国有地での発電施設の計画5件が承認

数百メガワットクラスの太陽熱発電/太陽光発電開発のメッカはカリフォルニア州とネバダ州の間に広がる広大な、そして1年中太陽がさんさんと降り注ぐMojave(モハーヴェ)砂漠ですが、ここは国有地です。 先日出席したSolar Power Internationalの2日目のKey…

インバーターマーケットはすでにバブル崩壊寸前?

Solar Power Internationalでも感じたが、インバーターやマイクロインバーターの会社が山の様に出て来ている。 ベンチャーキャピタルにバックアップされている所だけで20社あるとのこと。「既にバブルで、そのうちバーストするのでは無いか?」というこの…

太陽光パネル設置メーカー頑張る

今回のSolar Power Internationalで元気があったのは、パネルの設置メーカーおよび、設置のための各種の装置を開発・販売している会社でした。 勿論、各パネルメーカーも頑張って発電効率や品揃えを競っていましたが、どうも関心はもっと下流に降りて来てい…

世界の太陽光発電インバータの出荷台数が2014年には9倍に拡大

先日、Solar Power Internationalでの太陽光発電インバータについて簡単に触れたが、確かに太陽光発電が一般的になるにつれ、直流→交流変換を行うインバーターの売上は一緒になって増えて行く。 右の写真は三洋のブースに展示していたGreenRay社のルーフトッ…

Solar Power International (3)

今回のSolar Power Internationalでは、印象に残る事が多かったのですが、その一つはインバーターでした。下記に箇条書きします。 インバーターとは、太陽光パネルで発電された結果のDC(直流)電源を家庭の電化装置で使えるAC(直流)に変換する装置。 また…

Solar Power International(2)

先ほど、Los Angelesから帰って来ました。なかなかスリルに満ちた出張でした。 Conferenceは非常に活気があり、かつ最新の情報に満ちていました。 内容は、ぼちぼちこのブログに書いて行きます。 (今日は,疲れてダウンです。)

Solar Power International(1)

明日から、ロスアンジェルスのコンベンションセンターで開かれるSolar Power Internationalに2泊3日で参加します。ブログの更新が滞ります。参加者は下記の表の様に増えているようです。1000社が出展するそうです。

CaliforniaのRPS(Renewable Portfolio Standard)

CaliforniaのRPS(Renewable Portfolio Standard)は、2020年までに再生可能エネルギーからの発電量を全体の発電量の33%とするものですが、毎四半期毎にCPUC(California Public Utilities Commission)から経過報告のレポートが出ます。2010年のQ3の…

台湾の太陽光発電

台湾の半導体生産大手は各社とも太陽光発電パネルの生産に力を入れています。(液晶パネルメーカーも。) 半導体受託生産の大手のUMC社(United Microelectronics Corporation)は、2005年に子会社のNextPower社を設立し、アモルファスシリコン型(a-Si)や微…

台湾の発電事情(訂正有り)

台湾は現在その電力需要の42%を石炭でまかなっていますが、これから風力発電に力を入れるとの事。 現在の風力発電による発電量は372メガワットですが、これを2020年までに3,150メガワットにする計画。(風力発電の稼働率を33%とすると、1…

太陽光発電セル・モジュール 生産量(2009年)

2009年の太陽光発電のセル/モジュールの出荷量に関しては色々な統計が出回っていますが、下記(GTM Research)はその一つです。なお、「製造能力」では無く「生産量」です。セルの生産量 1,100.0 MW First Solar(U.S.) 704.0 MW Suntech Power (China) …